最近中国の(1)漫才界には、激震が走りました。なぜかと言うと、中国漫才界の画期的な人物ーー馬季先生がなくなってしまったからです。先生のお葬式には中国の各地方から数千人が集まってきて、自分の大好きなお笑い芸人と最後のお別れをしました。ところで先生のお墓は私の勤めている北京放送の近くの有名な八宝山公共墓地にあります。でも、その日は仕事があって、お葬式にはいけませんでした。
漫才は京劇と同じ、中国の伝統芸能の一つです。京劇を「雅」の芸術とすれば、漫才はその正反対で、「俗」の芸術です。京劇は輝く(2)舞台で行われますが、漫才は仕事を終えた人たちが集まるところで行われます。歴史上有名な人物の事績を題材にする京劇に対して、漫才は普通、(3)民衆の社会生活を演じる芸術です。一言で言えば、漫才は鋭い写実的精神をもってとらえた社会生活の様々な局面を軽妙で(4)滑稽な手法で表現することにより、独自の芸術ジャンルを形成しました。
舞踊、映画、小説などの多様な芸術の中で、私が一番好きなのはこの漫才です。私にとって漫才が持つ一番の(5)魅力は人を笑わせることです。人間というのはもともといろんな(6)苦悩を持っているものですが、そんなん間にとって、特に社会の一番(7)どん底で生きるために苦闘する人々にとっては、笑うことが出来るのは何よりのことです。
私の記憶の中で、最初に漫才を聞いたのは、小学校三年生の時でした。あの時、ただ面白いなあと思って、すぐ好きになりました。それから漫才を聞き続けて、もう15年目になりますが、聞いて思わず笑って、不快な事を全て忘れて、知らないうちに気分が良くなるのは、15年前と変わりありません。
社会人になって、私も社会の中のいろいろなことを経験し始めました、それによって、ますます漫才の精神が分かるようなりました。漫才って言うのは、「笑う」芸術なんです。漫才には何があっても、どんなに不幸なことが発生しても、自分がどんなに(8)不器用な人間であっても、笑うことが出来るいつも楽観的な精神があります。私にとって人生の道はまだまだ長いですが、これからもいつもの笑顔で頑張っていきたいと思っています。
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