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アジアを貫く「汎アジア鉄道」
   2006-11-23 19:47:40    cri

 (1)地図を開いていくつかの都市を線で繋げて見ましょう。中国の雲南省昆明から、南東へ三本の線を引きます。一本はベトナムの首都(2)ハノイ、そしてカンボジアの首都(3)プノンペン、さらに南へ進んでシャム湾に面する町でタイの首都(4)バンコクにまで続きます。二本目も昆明からで、南の(5)ラオスの首都(6)ビエンチャンへ、そしてまたタイの首都バンコクまで描きます。三本目は、また昆明から始め、西南部に向かいましょう。アンダマン湾に面しミャンマーの首都(7)ラングーンへ引き、そして方向を変え南東へ行って、またバンコクまで引きます。

 バンコクで合流したこの三本の線をさらに南へ(8)マラー半島を通り、マレーシアの首都(9)クアラルンプールまで行きます。(10)マラッカ海峡に面するこの町から、さらに先端にある町(11)シンガポールまで着きます。

 中国と東南アジア諸国のほとんどの首都をつないでいるこれらの線は、実は鉄道線です。今は、2015年の貫通をメドに、関連各国がその敷設に乗り出しています。もし、これが完成できれば、中国からシンガポールまでの観光は、沿海都市まで行って船で海を渡り、マラッカ海峡を通る苦労が省かれます。この列車に乗ると、車両の窓越しに、黄色い袈裟を纏った僧侶たちがお寺を歩いている様子や船に野菜や果物を載せてコン川を行き来するにぎやかさを感じることができるに違いありません。また、椰子の林を通って車両に指す夕日に、特別な感じを味わうかもしれません。さらに、最もメリットがあるは、遊覧船より運賃がぐっと安くなることだそうです。

 ところで、この鉄道はこれにとどまりません。北へは朝鮮、モンゴル、韓国、ロシア、(12)中央アジアのグルジア、カザフスタン、キルギスなど、そして、西へは、バングラデシュ、インド、パキスタン、トルコまで伸び、ヨーロッパの奥地とつながります。これは、ユーラシアを網羅する大きな鉄道網の一部です。また、日本が1980年代からスタートした海底トンネル計画が実現すれば、日本もこの鉄道網に仲間入りし、中国と日本はより近くなり、往来するのが便宜になります。両国の国民の付き合いはより身近になりそうです。

 この鉄道網は11月10日、18ヵ国が建設に合意した「汎アジア鉄道」です。「鉄のシルクロード」とも呼ばれるほど、大きな夢が託されています。

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