今月の15日から17日まで、山東省の栖霞市に取材に行ってきました。ここはリンゴの町で、収穫の今シーズンに(1)「リンゴ祭り」が催され、今年で5回目を迎えています。私は2004年から3年連続してその取材に行ってきました。
65万人のうち50万人がリンゴ農家であるこの町は、今回最も印象に残ったのは、道路が整備され、暗いイメージの平屋が少なくなり6回建てのマンションが増えていることです。そして、北京にない澄み通った青空、新鮮な空気、町行く人のゆとりのある表情と笑顔もありました。去年まで、(2)2車線だった道路が6車線に拡大され、広場も(3)タイル敷きになりました。100年ぐらいの歴史のある庭に対しても(4)改修を行い、周りの観光客を引き寄せています。奥地の農業の町にあるだけ、その発展ぶりに驚くばかりでした。
今回の取材で、最も楽しかったのは、リンゴの農家に入って、取ったばかりのリンゴを齧りながら話し合ったことはもちろん、(5)切り紙に熱中している地元住民たちと知り合いになったことです。(6)暇な時に、切り紙を切ったり、そのモチーフの創作に耽ったりして、余暇を楽しんでいるそうです。「切り紙は楽しいものですよ。自分でモチーフを考えて、切り出して、家に飾る時は、とても満足感がありますよ。(7)悩みごとがあるときなどはこれを始めると、そのうち忘れてしまいますね。それに(8)呆け防止にもなるそうです」と、中高年の女性を集めて切り紙グループを作った衣培娟さんは、教えてくれました。また、地元では、切り紙を小学生の手芸授業にも取り入れられていて、今回の祭りでは、1000人近くの小学生が集まって参加者に披露しました。はさみを持って赤い紙で、リンゴ、虎、花などを、(9)一心に切っている子供たちは、自分の息子のように、アニメや漫画などで時間を埋めるしかないことはないだろうと、羨ましくてたまりませんでした。
地元記者の勧めで、郊外に建てられた(10)風力発電所にも行ってみました。30本の白い(11)風車が回る頂まで来ますと、写真でしか見られないような世界が目の前に広がりました。1分間に70回回る風車を見詰めながら、「この発電はなかなかいい。別の自然資源を使う必要がないし、ゴミなども生じない。(12)環境にやさしい」と、所長さんが紹介してくれました。
二日間の今回の取材は、「新農村作りとは何か」を目で見て実感できました。
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