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長征の精神
   2006-10-15 20:05:02    cri

 今年、中国では長征勝利70周年を迎えます。(1)長征といえば、普段、仕事や(2)スポーツをするとき、疲れきって諦めようとすると、よく「長征と比べなさい。なんでもないじゃないか」と言われるものです。特に、子供が怠けて歩こうとしないときは、よく大人からこういう言葉を聞かされます。私たちにとって、「長征」は、「困難にあって、(3)諦めようとする」ときの力となるもののようです。

 1934年10月、中国共産党が指導する(4)紅軍は、国民党の鎮圧から生き残るため、江西省や福建省などから西に向かって出発しました。2年後の36年10月甘粛省で合流して完成し、合わせて約2万5千里を歩きました。行進は、追いかけてくる国民党の軍隊を避けるため、小道はもちろん、地形が複雑な地区や立ち遅れた地区を通るしかありませんでした。20ほどの険しい山を乗り越え、22ほどの流れが急な大河を渡り、(5)雪山や(6)沼地も通らなければなりませんでした。出発時の8万6千人の紅軍が、合流する時は7200人しか残らず、12人に一人しか生き残らなかったことになります。このほか、経由地には、イー族、(7)チベット族を含めた約10の少数民族が集まる地区がありました。当時、紅軍を敬遠したり、敵視したりする少数民族も少なくなかったのです。紅軍は地元の少数民族の習慣や宗教を尊敬し、その利益を守ることに努めました。このため、少数民族から(8)信頼と支持も得られ、中には紅軍に参加した(9)地元住民もいました。もし、これらの少数民族の理解を得られなかったら、長征がどうなったかは、想像が付きません。

 長征の成功には、想像に絶する精神力のほかに、兵士の間、(10)士官と兵士の間は、思いやりあい、支えあい、励ましあいがあったことも、大きなものでした。そして、当時の民族政策も大きな役割を果たしたと言われています。その民族政策は今でも大きく生かされ、56という多民族が睦じく付き合っています。70年経った長征は、物質的に豊かになった今でも、「勇気、忍耐、他民族への尊敬、協力」など、中国人の精神面で、大きな励みになっています。中国人にとって、まさに豊かな(11)精神的糧の存在だと言えるでしょう。

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