アメリカ三大自動車メーカー、ダイムラークライスラー、フォード、GMの最高経営責任者が18と19の2日間、議会公聴会で苦境脱出のため、資金救済を要請しました。しかし、議会の質疑と国民の反対に直面し、政府が提出した自動車業支援案の見通しは楽観視できないと見られています。今日のこの時間はこれについてお伝えしましょう。
この2日間、三大メーカーの責任者とUAW・全米自動車労働者連合の責任者は上院銀行委員会で金融救済案の7000億ドルから250億ドルの緊急資金を得ようとしました。三大メーカーはこれらは当面の資金運用と新製品の開発に用いられると表明しました。
自動車三大メーカーの責任者は「目下の苦境は金融危機の影響と自動車ローン融資難による販売量減少によってもたらされたもので、企業の失策ではない」と強調しました。GMとダイムラークライスラーの最高経営責任者は「今の状況は非常に差し迫っているため、政府から救済が得られなければ、来年の初めにすべての運営資金を使い切ってしまう」と述べました。フォードのムラーリーCEOは「今、三大メーカーが共通の供給システムを分かち合っているため、もし、この中のどのメーカーかが破綻すれば、残りの二社が難を逃れにくい」と述べ ました。GMのワゴナーCEOは「この救済案は自動車工業を助けるだけでなく、アメリカ経済を崩壊の瀬戸際から脱出させる」とした上で、「自動車業がアメリカ国内総生産の4パーセントを占めている。三大メーカーが破綻すれば、その年、300万人の失業を引き起こす可能性がある。その後の3年間、アメリカの国民収入は1500億ドル、政府の税収入は1560億ドル減少すると警告しました。
これに対し、多くの議員は「GMとダイムラークライスラーが毎月、20億ドルを消耗するという計算をすれば、250億ドルの資金援助は来年の初めに使い切る」と懸念しました。また、議会では「原油価格高騰の状況の下で、自動車業界は省エネ自動車を開発していない。しかも、アメリカの車生産コストが高すぎ、経営戦略と経営管理の失策などの要素によってアメリカ自動車業界が苦境に陥っている」という非難の声が上がっています。
今、自動車業界関連の救済案が二つありますが、いずれも議会から強い反発を招きました。また、ポールソン財務長官は自動車業に関する救済案を採択しないよう議会に呼びかけ、「これは危険な前例を作る可能性がある」と警告しました。
議員たちは「自動車業に関する救済案が今週、議会で採択されなければ、この問題の解決は来年1月に開催される予定の第111回議会まで見送られる」と見ています。しかし、これらの自動車企業は来年の一月まで支えられるかも問題となります。
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