中国の不動産価格が今年に入ってから、下がり続けています。最近、政府は不動産価格の落ち込みを食い止める一連の政策を相次いで発表し、中国の不動産は調整期に入ったと見られています。中国銀行国際金融研究所がこのほど発表した報告書では、「今後2年、全国の不動産価格は平均して10%下がり、最高、30%下がることも予想される」としています。
世界金融危機がまだ深刻な影響を与えている中、中国の不動産価格の成り行きは果たしてどうなるか、『広州日報』サイトはこのほど、中国社会科学院金融研究所の易憲容研究員にインタビューしました。
今回の不動産価格下落はサブプライムローンとほぼ関係なし
アメリカのサブプライムローンによって世界の経済が低迷しつつあります。このような経済環境が、不動産価格の落ち込みをもたらしたのでしょうか?これについて、易憲容研究員はこう分析しました。
「わが国の不動産価格の下落は、アメリカのサブプライムローンとあまり関わりがない。主な原因は、ここ数年、政府の不動産市場の発展目標が不明確で、不動産市場への投機と国民の需要が重なったことにある。貸付の金利が低く、購入者に対する条件制限も厳しくなっかたことから、不動産投機する人が増えた。これにより、不動産価格が高騰してしまった」と述べました。
また、易憲容研究員は「不動産開発業者は利潤を下げ、一般市民の購入能力に応じなければならない。不動産が一般的商品となり、国民が消費意欲を持っていてこそ、市場は回復することができる。ほかの市場と比べて、不動産市場は特殊性を持っている。10年間近くにわたる繁栄の後は、長期間にわたる調整期を迎える可能性がある。調整は1、2年間では終了できない。もちろん、これも国際経済や中国経済の影響を受けるだろう」と語りました。
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