北京オリンピックの競技の不法な中継などの取締りにおいて、中国は良い成果を挙げました。これに関して、中国国家版権局の関係者は16日、北京で、これまでの北京五輪の知的財産権保護の対策は良い成果を挙げたと明らかにしました。
16日、2008北京国際報道センターでの記者会見で、中国国家報道出版総署の副署長で、国家版権局の閻暁宏副局長は、「北京五輪開催中、国家版権局は関連部門とともに、インターネットでの五輪競技の不法中継に対し、モニタリングを強化し、良い効果を挙げた」と語りました。一方、五輪競技を無断中継するウェブサイトは、先進諸国に比べて、中国国内のほうが数が少ないということです。
「北京五輪組織委員会や国際オリンピック委員会(IOC)がモニタリングしたというところによりますと、開幕3日間で、世界各地で1600の不法中継サイトが見つかったが、そのうちの85%が先進国のウェブサイトだった。中国では、全部で100の不法中継が摘発されたが、いずれも二時間以内で対策をとった。中でも、一番早い対応は20分以内で行った」、と閻暁宏副局長はこのように語りました。
閻暁宏副局長はまた、北京オリンピックの知的財産権保護が良い成績を上げた理由は、政府、著作権所有者と使用者の姿勢と、国内で人々の理解と支持を得たことにあると強調しています。
関係筋によりますと、ここ数年、中国は絶えず、著作権保護の度合いを強め、著作権保護の意識を高めてきました。『著作権法』や『コンピューター保護条例』など一連の法律や法規が中国で発表されました。また、『万国著作権条約』や『ベルヌ条約』などの国際組織にも加盟し、中国の実情と国際規則を融合した形で国内の著作権法体系が整備されました。
さらに、中国は司法と行政を併用する著作権保護制度を実施し、国際社会との著作権協力や交流に積極的に参加しています。こうした取り組みにより、著作権保護の意識は浸透し、「イノベーションを重んじ、著作権を尊重する」ことが社会の共通認識になりつつあります。
中国国家著作権管理局の許超副局長は同じ記者会見で、「北京五輪期間中、中国の著作権保護部門は引き続き、関連競技やイベントの不法中継をする国内のウェブサイトを重点的に取調べ、直ちにしかるべき対策を講じる」と語りました。
「しかるべき対策とは、先ずは不法中継をしているサイトに警告を出す。これと同時に、通信や著作権部門と協同して監視し、対象者はもし直ちに停止しなければ、強制措置を発動する。その主な目的は、不法中継された情報をネットから外すことだった。処罰を加えるかどうかについては、その具体的なケースを見てから判断する。」
この日に行われた記者会見で、中国の政府関係者はまた、「中国の著作権保護はスタートが遅いため、一部の分野において、問題がまだ際立っている」ことを率直に語っています。これに対し、国家版権局の閻暁宏副局長は、中国政府はこの6月に発表した『国家知的財産権戦略綱要』に基づいて、今後は、保護の度合いを強め、イノベーションを奨励し、各種の著作権侵害や不法コピーを断固として取り締まり、内外の著作権者の合法的権益を守っていくという意向を表明しました。(Yan)
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