中国のチベット学者からなる代表団は24日午前、オーストラリアのニューサウスウェールズ州の州議会で「チベットQ&A」という座談会を開き、チベットの経済、社会の発展や宗教政策、文化保護などについて地元の人 と話し合いました。
座談会には、ニューサウスウェールズ州の議会議員や学者、メディア関係者などおよそ50人が参加しました。席上、オーストラリアの記者から、中国人とチベット族を区別して扱う質問が出されましたが、中国チベット学者代表団の団長シェラップ・ニーマ教授は、それは誤った認識だと述べ、次のように話しました。
「この質問に答える前に、まず一つの概念を明確にしたい。チベット族も中国人であり、チベットは昔から中国の領土である。これは、多くの歴史的事実によって証明されている。我々の統計によれば、チベット自治区の人口はだいたい280万人だが、そのうち92%はチベット族である。それに対して、漢民族は5%しかいない」
これを聞いたオーストラリアの記者ストロブル氏は、自分のチベットに関する知識が非常に乏しいことが分かったとして、こう述べています。
「この座談会は非常に意義のあるもので、チベット問題に関する非常に価値のある研究会だと思う。西側にいる私たちには、チベットについていつも一方的な情報しか耳に入らない。しかし、今回、今までと違った声を聞くことができ、チベットを全面的に理解するのに非常に良いと思う」
また座談会に参加したほかのオーストラリア人も、中国のチベット学者と直接話し合ったことによって、今までの疑問や不明な点が解消し、チベットの理解を深めることができたと述べました。ニューサウスウェールズ州のブールグマン上院議長は、自分はチベットを訪れたことがあり、現地の発展を目の当たりにしてきたが、オーストラリア人の中には、まだまだチベットに対して基本的な理解さえできていない人が多いと述べました。
「今回、中国の学者が教えてくれた多くのことは、ここでは一般的に知られていないことだ。たとえば、チベットには漢民族が人口の5%しかいないということだが、オーストラリアでは、多くの人が、チベットでは漢民族の数がチベット族を上回っていると考えている。オーストラリアで、他人とチベットについて話す場合、分からなくて話しにならないことが多い」
この座談会で、中国のシェラップ・ニーマ教授は、「オーストラリアには、チベットに関心を持ちながらも偏見を持っている人が多いことに気づいた。そうした人に本当のチベットを知ってもらうためにはこの座談会のような直接の交流が必要で、まさにそのために、学者の代表団がやってきたのだ」、「チベットに対して偏見を持っているのは、西側メディアによる歪曲した報道が原因だと思う。今回の直接交流によって、そういった誤った認識を正すことができる。チベット族は幸せに暮らしているということが、この座談会によって分かってもらえたと思う」と述べました。(翻訳:鵬)
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