7月初めごろから、青いTシャツにグレイのズボン姿の北京五輪ボランティアが続々と仕事を始めています。北京五輪組織委員会ボランティア部の張紅副部長は16日、北京で「北京五輪のボランティアの準備はすべて完了した」と述べました。
北京五輪、パラリンピック開催期間中、10万人の「競技ボランティア」が参加します。同時に、40万人の「街角ボランティア」が会場周辺で情報、通訳などのサービスを提供します。この数は、五輪に出場するアスリートの数をゆうに超えています。北京五輪組織委員会ボランティア部の張紅副部長は、この日開かれたボランティアに関する記者会見で、「このような大勢のボランティアが参加するのは、社会各界の五輪に対する熱い思いを示すものであり、またみんなで参加するというボランティア精神を表現するものだ」と述べた後、「みんなで参加するという思いを表し、より多くのボランティアが五輪に参加することで、そのサービスも社会全体に広げることができる」と述べました。
84歳の尚慕周さんはボランティアの一人です。尚さんは、「北京がオリンピックを開催するのは百年来の夢であり、チャンスでもある。生きている間に五輪のために貢献できて、会場で仕事ができます。私の一生も捨てたものではないでしょう」と述べました。
五輪開催期間中、尚慕周さんは、北京科学技術大学の体育館で行われる柔道とテコンドーでボランティアを務めます。
尚慕周さんのような地元のボランティアのほか、五輪開催期間中、100近くの国や地域からの935人がボランティアをします。米国ボストンのエマソン学院のブルースさんはその一人で、中国に来てもう1カ月余り経ちました。ブルースさんは「アメリカにいた頃、私たちは、中国文化や中国語を習うなど、五輪ボランティア活動の準備をしていた。アメリカ人として、北京や中国での暮らしを体験できることを非常にうれしく思っている」と述べました。
ボランティアたちは、各競技やサービスの専門知識などを身につける必要があります。ボランティア育成のため、北京五輪組織委員会はこれまで様々な研修を行ってきました。
一流のボランティアサービスを備えた五輪とパラリンピックにするため、北京五輪組織員会は、国連ボランティアサービス組織の経験を参考にし、シドニー五輪のボランティア事務を担当していたデビット・ブレットさんを招きました。
北京五輪組織委員会ボランティア部の劉剣部長は、「五輪の実践を経て、北京市のボランティアサービス事業はより高いレベルに達するだろう」とした上で、「これまでの経験から見れば、一つの地域でボランティアに従事する人が総人口の30%以上を占めるのが最も理想的な状態である。五輪を通じて、北京では600万人が日常のボランティア業務に従事することを期待している。現在、この目標に徐々に近づいていることが非常にうれしい」と述べました。
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