オリンピック開催期間中の交通を保障するため、今日から北京市は一連の措置を講じています。政府部門や企業は公用車の運転回数を減らすとともに、排気ガス基準に達していない一般の車の走行も禁止されました。
北京市民はオリンピック開催期間中、できるだけマイカーを運転せず、公共交通機関を利用する考えで、政府の措置に理解を示しています。
北京オリンピックとパラリンピック開催期間中の大気の質を向上させ、交通問題を解消するため、たくさんの措置がとられました。例を挙げますと、今月20日から2ヶ月間、日付が奇数の日にはナンバープレートの末尾が奇数番号の車、偶数の日には偶数番号の車を走行させる制度が実施されます。
これについて、北京市宣武区に住む張健さんは「普段はマイカーで出勤しているが、オリンピック開催期間中は、自転車かバスで出勤するつもりだ」と語りました。
「近くなら、自転車で行きます。遠いところは、バスを利用します。実はマイカーより、バスのほうがもっと便利な場合もあります。ですから、オリンピック開催期間中の交通規制はマイカー族にとって、一概に悪いこととは言えません。また、これもオリンピックへの支援になると思いますから」
北京市交通委員会の周正宇副主任の話では、今北京市には1600万人の人口があり、自動車の保有台数は330万台に達しています。オリンピックとパラリンピックの開催期間中、北京を訪れる各国の選手や観光客は数百万人にのぼるため、交通手段の利用は記録的なものになるということです。そのため、北京市は強力な措置を講じて、交通問題を解決しなければなりません。交通対策はこれまでのオリンピックの主催都市にとっても大きな課題でした。
これについて、周副主任は「オリンピック開催期間中、交通量が増えるのは明らかで、そのため、十分な対応ができるようにしなければなりません。ソウルオリンピックだけでなく、アテネオリンピックなども交通面で規制措置をとりました」と指摘しました。
交通部門は規制措置を行えば、自動車の台数を45%減らすことができると予測しています。その上、排気ガスの量も大幅に減らすことができます。
北京市民の95%がオリンピック期間中の交通規制を支持していることが最近行われたアンケート調査で分かりました。
また、政府はこの制度の実施により市民に与える不便を考慮して、税金の減免措置をとりました。これについて、北京市民の姜妍さんは「道路使用料などの減免措置で、政府が市民の利益を考えていることが分かります。規制の実施期間は1ヶ月ですが、3ヶ月分の使用料が免除されました。これで、私は600元を節約できます」と話しました。
マイカーの利用規制により、毎日公共交通機関を利用する人はおよそ400万人増えると予測されています。これに対応するため、北京市は公共交通機関の営業時間を延長したり、運行便数を増やしたりするなどの措置をとっています。
|