北京オリンピックの採火式典が、ギリシアのオリンピアで行われるのを前に、ギリシア駐在の羅林泉中国大使は、21日、北京放送のインタビューに答え、「西洋文明を生んだオリンピックが、発展途上国の中国で行われることは、意義の深い歴史的な出来事である。ギリシアが育んだオリンピック精神は、中国が打ち出した『調和の取れた世界』という理念とも合致している」と述べた上で、「オリンピック精神がなぜすばらしいかというと、世界では、少数の人を除いて、大多数が平和を愛しているからだ。われわれは『調和の取れた世界』作りを打ち出したことも、このことから発想した。だから、この理念はオリンピック精神と通じているものだ」と羅林泉大使は強調しました。
2004年オリンピックはアテネで、そして、2008年オリンピックは北京です。羅林泉大使は、中国とギリシアは人類の進歩のためにともに巨大な貢献をした文明国でるとした上で、「21世紀において、この二つの国でオリンピックが行われることは、大きな意義がある。同時に、両国はオリンピックを契機に、協力を進め、政治信頼を強めたとともに、国民同士も理解や友情を深めた」と見ています。
羅大使は、「ギリシア側は北京オリンピックの採火式典を非常に重視している。パプリーアス大統領は、式典に参加する。これは、ギリシアの大統領としてアテネオリンピックを除いて、始めて採火式典に参加するもので、中国への特別な待遇だ。それに、これに先立って、パプリーアス大統領は初めて中国大使館を訪れた。両国が外交関係を結んで36年近くなるが、これは、ギリシア大統領の初の訪問だった。私の知っている限りでは、パプリーアス大統領はまだほかの国の大使館を訪れたことがない。大統領は非常に友好的で、中国との関係を重視している。そして、北京オリンピックをも支持している。大統領は、オリンピックのバトンを中国に引き渡すことを喜んでいると語った」と話しました。
3月24日、オリンピックの聖火が採取され、聖火リレーがスタートした後、羅大使は、五人目のランナーに入り、オリンピック聖火リレーに参加する初の中国大使になります。「わが国と人民のために、これ以上にない誇りと栄光を感じている。自分が聖火ランナーになったことは、非常に栄光に思うが、この栄光はオリンピックのために務めているすべての人に属していると思い、13億の中国人と北京オリンピックを支持する世界のすべての人に属し、スポーツや平和を愛する人に属すると思う」と語りました。
さらに、羅大使は、ギリシアと中国は、経済貿易、教育、文化、衛生などの分野で交流や協力を行う基盤が良好で、その前途が明るいものだとしています。
最後に、羅大使は、北京放送を通じて、リスナーに挨拶の言葉を送りました。「リスナーの皆さん、こんにちは。皆さんが北京オリンピックに注目することを希望しています。3月24日、北京オリンピックの採火式典が、オリンピアで行われます。皆さんの応援をお願いします。この場を借りて、北京オリンピックの採火式典が円満に成功することをお祈りします」(朱丹陽)
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