北京五輪の期間中の大気の状況が各界に注目されています。五輪期間中の大気の質を保障するため、北京市は多くの措置を講じています。特に、去年から北京市、及びその周辺の河北省、山西省、内蒙古自治区、天津市、山東省など5つの省クラスの地区と共同でエネルギー消費が高く、汚染のひどい企業を淘汰すると共に、五輪期間中は廃棄ガスを減少させる措置を取ることを計画しています。
2001年、北京が2008年の五輪を招致に成功した際、中国政府は北京五輪期間中の大気の質について約束をしました。これは、北京市は毎日、二酸化硫黄、一酸化炭素、二酸化窒素などの観測を行い、環境の全面的な改善に取組むということです。それと同時に、オリンピックの期間中、これらの汚染物の指標は国家標準とWHO・世界保健機関の標準指数をクリアすることになります。
中国国家環境保護局の張力軍副局長は、数年間に及ぶ努力を通じて、この二つの約束を果たしました。張力軍副局長は 「北京市では、現在完備された大気の観測システムを設立し、毎日汚染物を観測して、全面的で早く、正しく北京市の大気の状況を調査し、メディアを通じて発表する。現在、北京市の一酸化炭素、二酸化硫黄、二酸化窒素の排出はすでに標準レベルに達した。北京の青空日数は1998年の100日から去年は246日となった」と述べました。
一日も早く中国政府の約束を果たすため、中国の環境専門家はいろいろな研究を行っています。北京五輪期間中の大気の質を保障するためには、北京市のほか、その周辺地区の汚染物の影響も考える必要があります。そのため、一定の区域内で共同行動を取り、総合的に大気汚染を整備しなければなりません。中国国家環境保護総局は北京市、河北省、天津市、山西省、内蒙古自治区、山東省と共に、北京五輪の大気の質保障措置を制定しました。それについて、張力軍副局長は 「主に二つの内容がある。まず、五輪の前に、これらの地区は建築材料、セメント、化学工業、鉄鋼などの産業構造の改善を行う。次は、五輪期間中、北京、天津と河北省で、一部の企業に対して休業や生産制限などの措置を講じる。また、北京市の大気の状況によって、山西省、内蒙古自治区と山東省は適切な制限を行う。共同行動によって北京の大気の質を保証する」と述べました。
エネルギー消費が高くて、汚染のひどい企業や、各地の旧式のバスやタクシーは排除されました。張力軍副局長は「6月末までに、各地はこれらの任務を完成する。その措置が順調に進めば、北京五輪の期間中、大気の質を保障することができ、中国政府の約束を果たすことも出来る」と語りました。 (翻訳:胡徳勝)
|