四川大地震の救援と復旧活動が続く一方で、北京オリンピックにむけた聖火リレーが各地で行われています。未曾有の災害を受けたにもかかわらず、中国政府は、依然として、特色のあるレベルの高いオリンピックを開催する力と自信があるとしています。
5月12日午後、四川省ブン川県を震源地としてマグニチュード8.0度の地震が起きました。地震発生後、中国政府と民間組織が直ちに救援活動を始めました。北京オリンピック組織委員会も、聖火リレーの儀式を短縮し、リレー時間とコースにも変更するなどの対応をとりました。この中で、「聖火とともに愛を伝える」とのテーマが強調されるようになりました。リレーの途中、市民たちは、義捐金を寄付したり、献血したり、応援スローガンを掲げたりして、北京オリンピックと大地震の被災者を応援する気持ちを表しました。
オリンピック精神は、スポーツから由来するものですが、スポーツの範囲を超えるものでもあります。自然災害に対して、中国人が一揆団結して、尊い生命を尊重し、愛と希望を示すということもまたオリンピック精神のひとつです。
四川大地震は、新中国成立以来、範囲が最も広い地震となりましたが、震源地は北京から離れているため、北京にあるオリンピック会場には影響がありませんでした。
大地震により、四川省をはじめとする被災地で、インフラ施設がひどい被害を受け、工業や農業も影響を受けています。地震による被害は、中国全体の経済に不安定要素をもたらしたが、経済発展の流れには変わりません。なぜなら被災地は、今のところ経済的に遅れている地区であり、全体的な経済情勢への影響は限られたものとなるからです。したがって、地震の被害は、北京オリンピックの準備や開催にマイナス影響はないと考えられています。
今、北京オリンピックの各準備活動が計画通りに進んでいます。北京オリンピック組織委員会の劉淇会長は、5月22日、IOCの第29回大会協調委員会のフェルブルゲン委員長と会談した際、「困難があるものの、特色のあるレベルの高い大会を開催するという目標に変わりはない」と強調しました。
国際社会も、北京オリンピックの成功に自信を示しています。地震発生後、IOCのロゲ会長は、3回にわたって、胡錦涛国家主席、北京オリンピック組織委員会の劉淇会長あてにお見舞いのメッセージを送りました。IOCは、中国が払った努力を評価するとともに、これまでと変わらず中国を支持することを強調しました。協調委員会のフェルブルゲン委員長は、「北京は、オリンピックを成功に導く力があると信じる」と語りました。(翻訳:李軼豪)
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