オリンピック聖火リレーのチョモランマ登頂を成功させる上で最も重要になるのは、強風や豪雨、大雪、雹などの悪天候に遭っても火を消さず燃やし続けることです。それを受けて、チョモランマでの聖火リレーを技術サポートしている中国宇宙航空科学工業グループは、一連の新しい技術を開発しました。
聖火のチョモランマ登頂は、北京オリンピック聖火リレーの重要なハイライトです。しかし、厳しい気候条件の下で、順調に登頂できるのかどうかが、非常に注目されています。それを受けて、中国宇宙航空科学工業グループは、聖火トーチ開発部を設立しました。開発部の邵文清次席チーフデザイナーは記者のインタビューに答え、「2年間かけて、実験室や現場で実験を繰り返してきた。聖火のチョモランマ登頂は、問題ないだろう」と語りました。
聖火のチョモランマ登頂で最も困難となるのは、海抜が高く、気圧や酸素量が低いという悪条件と厳しい輸送環境の下で、火種を守ることです。通常、トーチに使われる燃料は、液体プロパンです。しかし、チョモランマの低温環境では、液体プロパンが固まってしまい、通常のように燃やすことができません。このため、トーチ開発部は、チョモランマで使う固体燃料を開発しました。この固体燃料は、時速118キロメートルの強風にも耐えることができます。これについて、開発部の戚磊研究員は「この固体燃料の先進的なところは、燃焼スピードが遅いことだ。チョモランマでの燃焼スピードは毎秒0.6ミリメートルで、長さ250ミリメートルの固体燃料が8分間燃え続けることができる。われわれは、多くの実験を行い、100種類以上の調整方法を試みることで、この固体燃料の排煙量を最低限に抑えた」と述べました。
また、チョモランマで聖火ランプから火種を取ってトーチに点火することも、技術サポートチームが直面している課題の一つです。開発部は、チョモランマ専用の聖火ランプを開発しました。戚磊研究員は「このランプは、燃焼スピードの遅い固体燃料を使っており、部分的に酸化剤を使用する。先進技術として、保温材料を採用している。燃焼には、酸素と温度が必要である。熱量を速く失えば、長く燃えることはできない」と語りました。
オリンピック聖火のトーチやランプの開発にあたり、研究員たちは様々な工夫を凝らしています。炎の安定性を保つため、実験室で風速の模擬テストを行ったほか、トーチを持った状態での走行法などを研究しました。
これらのトーチとランプは既に、チョモランマでの聖火リレーを担当する登山チームに手渡されました。開発部の研究員たちは、聖火リレーの成功に大きな自信を持っています。
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