IAEA・国際原子力機関のフレミング報道官は23日、「イランはIAEAと5月中に核兵器開発研究疑惑の解明に取り組むことで合意した」と述べました。このことはIAEAのハイノネン事務次長のイラン訪問と関係があると見られています。
IAEAのハイノネン事務次長は21日テヘランに到着し、イラン側と2日間にわたって会談を行いました。これについてメディアは「ハイノネン事務次長のイラン訪問の目的は西側諸国のランの核兵器開発研究に対する疑惑についてイランの解明を促すことにある」とみています。一方イラン側は「ハイノネン事務次長のイラン訪問はイランとIAEAとの協力協定の枠組み内における恒例の訪問にすぎない。双方は協力については交渉を行う」としています。
フレミング報道官は23日、マスコミに対し「ハイノネン事務次長が率いるIAEA代表団は2日間にわたる会談でイラン側と認識の一致に達した。イラン側はIAEAによるイランの核兵器開発研究疑惑の調査に協力することを表明した」と述べた後、イラン側が5月にIAEAに必要な証拠を出して解明するよう求めました。IAEAのエルバラダイ事務局長はこれについて「イランのこの表明は積極的だと言え、一里塚のようなものとなる。国際社会の目的はイランの核開発の歴史と現状をはっきり知ることだ。5月にイラン核問題の報告を再び出す前に、イラン側の解明を得られることを期待している」と語りました。
ところで、イランはIAEAにどういうことを解明するのでしょうか?これについて関係者は「IAEAの調査内容にはトラックに搭載された長距離弾道ミサイル『シャハブ3』の改造状況、イランが地下で高性能爆発実験を行う原因、及びイランのウラン転換作業の状況が含まれている」と述べました。
一部の西側諸国は、イランのこれらの研究は、核開発と関係があると見ており、イランは核爆発のデータを得るため地下実験室をひそかに行ったと疑っています。しかし、イランは核兵器の開発をこれまで何回も否認し、「核計画は民用核エネルギーを開発して、工業の発展に生かし、石油と天然ガスの輸出を拡大するためだ」と強調しました。このようにイランが強硬な政策を取り続け、ウラン濃縮作業の中止を拒否したため、国連安全保障理事会はすでに3回にわたってイランに対する制裁決議を採択しました。
イランのアフマディネジャド大統領は23日、「イランは核問題について関係部門と交渉を行うつもりだ。イランは相互尊重を踏まえ、対話を通じて問題を解決することを歓迎する」と語りました。しかし、アフマディネジャド大統領はそのあと「イランは国際社会の圧力によりウラン濃縮作業を停止することはない」というこれまでの強硬な立場を示したのです。(04/24 翻訳:Yin)
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