物価上昇やアメリカのサブプライム・ローン危機などの影響を受け、一部の人々は北京オリンピック後、中国経済が速やかな成長を持続できるかどうか疑っています。中国の温家宝首相は6日、全国人民代表大会年度会議で政府活動報告を行い、中国は経済の安定的で速やかな発展を維持できると強く表明しました。
温家宝首相は政府活動報告で「今年、中国経済は8パーセントの伸び率を維持する見込みだ」と指摘しました。この経済成長目標は一部の経済専門家や国際機構などが予測した10パーセントの伸び率よりやや控え目ですが、中国経済が速やかな発展を維持することに自信を持っていることを示しています。
2007年、中国が予測したこの年の経済成長率は8パーセントでしたが、実際の成長率は11.4パーセントとなりました。
中国が経済の速やかな発展を維持することに自信を持っているのは何故でしょうか。
まず、改革開放が30年、中国経済は速やかな発展を維持しており、これは中国経済の持続的な発展にしっかりとした基礎を築きました。1978年以降、中国経済は毎年平均9パーセント以上の成長率を続けています。この5年間、中国経済の年平均成長率は10%を超えました。2007年、中国のGDP・国内総生産は24兆元に達し、世界第四位となりました。
ここ数年、中国の交通、通信、水利などのインフラ整備が進み、経済発展を進める合理的な政策も展開され、国際的な経済運営の交流と協力も増加しています。温家宝首相は今年の政府活動報告で「中国は引き続き改革開放を推し進め、経済発展におけるシステムや構造的な問題を解決し、経済の更なる発展のためにより良い環境を作り出す」と指摘しました。
次に、中国経済には大きな潜在力があります。現在、中国は工業化、都市化、情報化を積極的に推し進めています。これは必ず中国の投資需要と消費需要を刺激することになります。今後の長い間、中国では鉄道、道路、空港、港、工場それに通信施設などに対する需要が更に拡大します。また、国民所得の増加と消費水準の向上に伴い、住宅、自家用車、家電製品、携帯電話、コンピューターなどの需要も大幅に増えています。このほか、中国の技術革新力の向上に伴い、中国製品の国際競争力も次第に向上しています。こうしたことはいずれも中国経済の持続的発展を進める要素となります。
一方、中国経済が多くの問題に直面していることも現実です。例えば、エネルギー不足や環境汚染それに地域格差、都市部と農村部の格差などの問題を含んでいます。温家宝首相の政府活動報告はこれらの問題にも触れ、問題解決の決意を示しました。
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