中国の最高国家権力機関である全国人民代表大会の年次総会が、5日、北京で開幕します。これは、中国国民の政治生活の重要な行事です。
今年34歳の胡小燕さんは、10年前四川省から広東省に出稼ぎに来ました。長年の努力を経て、現在、地元の陶磁器生産工場で管理職を務めています。今年、全国人民代表大会の代表に選ばれました。会議の前、胡さんは、工場の労働者から意見を募集しました。胡小燕さんは次のように語ります。
「われわれのような出稼ぎ労働者の福祉、待遇、社会保障、子供の教育問題に関心を持っています。代表に選ばれた以上、きちんとこの責任を果たします」胡さんはこのように述べました。
現在、中国では胡さんのような出稼ぎ労働者は、1億5000万人いて、人口の10分の1を占めています。これらの人々は、故郷を離れ都会で働いています。5日、胡さんは、3000人近くの代表とともに、全国人民代表大会に出席し、出稼ぎ労働者の意見を発表します。
人民代表大会制度の本質は、人民が国家を管理することです。今回の第11回全国人民代表大会の代表の構成について、全国人民代表大会の盛華仁副委員長は、次のように述べました。
「今回の大会は前回に比べて、代表の構成がさらに最適化され、省レベルの指導者の代表は、3分の1減り、労働者の代表は倍増しました。農民の代表は、70%以上増えました。短期大学卒業以上の学歴を持つ代表が、92%以上を占めています。全体的に見れば、今回の代表は国民から公認された代表です」盛委員長は、このように述べました。
代表たちの活動について、全人代の呉邦国委員長は、次のように述べました。
「これまでの5年間、代表たちは2万9千件の提案を出しました。全人代は、この中から3772件を立案しました。代表たちの知る権利は保障され、代表の役割はさらに発揮されています」呉委員長は、このように語りました。
全国人民代表大会は、任期が5年間、毎年年次総会が開かれます。3月5日から開かれる会議は、新しい代表大会の最初の会議となります。会議期間は、2週間で、代表たちは、政府活動報告を審議し、経済や社会の発展に関する計画、また中央と地方の予算を討議します。今回の会議で、代表たちは、新しい政府の閣僚を選出し、国務院の機構改革案を審議します。
人民代表大会制度は、50年以上にわたって実施されています。この制度について、胡錦涛国家主席は、次のように述べました。
「人民代表大会制度をさらに完全なものにし、民主制度を改善し、その形を豊かにし、国民の政治参加を保障します。また、国民は法律に基づいて、国家や経済と社会の管理に参加することを促します」胡錦涛国家主席は、このように語りました。
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