イスラエルのリブニ外相とパレスチナ自治政府のクレイ前首相は14日、エルサレムで会談を行いました。双方はエルサレムの位置づけ、パレスチナ難民、パレスチナ国境などといった、イスラエルとパレスチナの衝突における中心的な問題をめぐって討議しました。去年12月和平交渉が再開してから、双方は初めて衝突の核心問題に触れました。
14日の会議は2時間にわたって行われ、双方は2つの問題で意見を一致させました。一つは、これから週に一回会談を行うこと、もう一つは外からの影響を避けるため、できるだけ会談の詳しい内容をマスコミに発表しないことです。このほかの点については、双方は共通の認識に達しませんでした。
関係者は、「双方が核心問題に触れれば、交渉が難航するのは当たり前だ」と見ています。原因は以下の二つが挙げられます。
まず、根本的な利益にかかわる核心問題では、昔から双方の意見は大きく食い違っているため、解決するには時間がかかります。アメリカのブッシュ大統領は交渉の難航状態を改善するため、先日パレスチナとイスラエルを訪問しました。ブッシュ大統領は任期内に意見を一致させたい考えで、双方に核心問題をめぐる交渉を行うよう再び求めました。しかし、今回、ブッシュ大統領は双方の意見の食い違いを解決できませんでした。双方の問題を解決できるはっきりとした規則もありません。イスラエルの高官は「オルメルト首相が求めている方法は、建国問題についてパレスチナと枠組み協定を達成することだ。パレスチナがイスラエルの治安を確保できるなら、協定は実施できるだろう」と語りました。一方で、アッバス議長は双方が最終的な和平協議を達成して、ブッシュ大統領が定めた2008年末までにパレスチナの建国を発表することを望んでいます。しかし、双方の食い違いはまだ解決されておらず、1回目の会談で大きな成果を収めるのは難しいことです。
また、双方の指導者が厳しい状態に直面しているのも大きな原因の一つです。オルメルト首相には二つの難問が残されています。一つは双方が核心問題に関する交渉を行う場合、連立政権を離れることになることです。もう一つは、2006年発生したイスラエルとレバノンの武装組織ヒズボラとの衝突を調査した委員会が今月30日に最終報告を出すことです。これらはオルメルト政権に直接影響を与えます。一方で、アッバス議長のガザ地区に対する指導力も日増しに弱まっています。
パレスチナとイスラエルの核心問題に関する交渉はアメリカからの圧力を受けて開かれましたが、近いうちに大きな進展を得ることはできないと見込まれています。(01/15 翻訳:Yin)
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