中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
イラク治安情勢、依然楽観できない
   2007-11-12 16:58:06    cri





src="mms://media.chinabroadcast.cn/japanese/20071112ss-1.wma"

type="video/x-ms-wmv" width="300" height="44">

 イラクのマリキ首相は11日、イラクの治安情勢に関して、非常に楽観しているとの立場を示し、「爆弾テロ、自爆テロを含むテロが大幅に減少し、イラクの宗派間衝突はすでに終結した」と語りました。また、イラク駐留米軍もこのほど同様の考えを示しました。しかし、イラク治安情勢が依然として楽観できません。

 先週、イラク駐留米軍のジョセフ司令官は、「6月以来、イラクの治安情勢は沈静化傾向にあり、テロ事件は月ごとに減りつつある」と述べました。しかし、世論はイラクの治安情勢について米軍やイラク政権のような楽観的な態度を示さず、「テロの件数は減っているものの、これでテロの発生源が無くなったと決して言えない」と見ています。専門家は「イラクの宗派間衝突はテロ発生の重要な原因の一つであり、この問題は依然として存在している」としています。イラク国内では人口の多数がシーア派ですが、フセイン政権時代、少数派であるスンニ派が政権を支配し、多くのシーア派とクルド人の指導者が迫害されました。アメリカが発動したイラク戦争はフセイン政権の政治を覆し、長期間、支配的地位を占めたスンニ派は権力を失い、シーア派とクルド人がようやく主導権を担うようになりました。政権交替はイラク内部の宗派間と民族間の衝突を激化させました。今年に入り、現政権に不満を持ち、シーア派の指導者サドル師を支持する閣僚6人、スンニ派の政党連合「イラク合意戦線」の6人の閣僚、それにアラウィ前首相が率いるイラク国民名簿の5人閣僚が相次いで現政権をボイコットする立場を示し、40人の閣僚の中の半数近くが辞職する状況になっています。これはイラクの宗派間衝突が緩和されないだけでなく、かえって激化していることを示しています。

 次に、テロを頻繁に画策するテロ組織もまだ徹底的に掃討されてはいません。イラク政府軍と駐留米軍はアルカイダとその外の過激武装組織を対象とする掃討作戦を行いました。しかし、先月、バグダッドで起きたいくつかの爆発事件はアルカイダによるものだということです。マスコミは国外に逃亡したアルカイダが再び勢力を盛り返していると報道しました。

 また、外国の軍事的存在もイラクで多発するテロのもう一つの要因です。2003年3月、米軍を始めとする多国籍軍は国連の承認が無いままイラク戦争を発動し、多数のイラク国民の死傷者を出し、多くのイラク国民の心の中に外国軍に対する憎しみの種を蒔きました。こうしたことから、多国籍軍、特に、駐留米軍を対象にしたテロが頻繁に発生していることも理解できないことではありません。

 そして、現在、10万人のトルコ軍がイラクとの国境地域に駐屯しています。ひとたび、トルコ政府がイラク北部のクルド労働者党への越境攻撃を発動すれば、イラク北部の治安情勢はますます制御できなくなると見られています。

関連リポート
v イラク、民族和解の道のりはまだまだ遠い 2007-09-28 13:38:16
v 「イラク和平ロードマップ」、実効性は期待できる? 2007-09-05 16:30:04
v イラクの新たな連立勢力は、政治危機を緩和できるか? 2007-08-19 15:12:18
v イラク北部 連続爆弾テロ 死者250人に 2007-08-16 17:08:33
v 安保理、国連イラク支援派遣団の任期を1年延長 2007-08-11 16:47:29
v 国際社会、イラク問題解決に努力 2007-08-09 17:06:39
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |