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イラク北部 連続爆弾テロ 死者250人に
   2007-08-16 17:08:33    cri

 イラク北部のニネベ県にある少数派ヤジーディー教徒の居住地で14日、連続4回の爆弾テロが起き、死者は250人に達し、負傷者は300人を超えています。

 これはイラク戦争が始まって以来、死傷者の規模が最悪となる爆弾テロです。

 警察当局によりますと、4回にわたる爆発はほぼ同時に発生し、犯行の手口も似通っており、また攻撃を受けた住民はヤジーディー教徒で人種的にクルド人が多いとされているため、宗派抗争の色合いが強いということです。

 テロ現場は多くの家屋が倒壊し、多数の住民が下敷きになっており、救出作業も困難で死者の数の拡大は避けられません。

 イラク大統領府は15日声明を発表し、国家分裂の陰謀を壊滅させるよう国民の団結を呼びかけ、政府は15日から北部地方での夜間外出禁止令を実施することを決定しました。

 イラク駐留アメリカ軍のペトレイアス司令官とクロッカーイラク駐在大使は「無実の民間人に対する野蛮な攻撃だ」と非難し、アメリカ軍報道官は「犯行者が断定されていないものの、規模と手口からアルカイダが関与していると見られる」としました。

 国連のパン・ギムン事務総長は「いかなる原因も民間人殺戮の口実にはならない」とし、EU議長国のポルトガルは「テロは宗派間抗争の激化を狙っている」と指摘しました。

 イラク問題の専門家は「アメリカが国連の授権を受けずに戦争を始め、イラク治安情勢の悪化を誘発した」と見ています。

 それによりますと、アメリカ主導のイラク戦争は旧フセイン政権の政治と利権構造を崩壊させ、宗派間と民族間の不和を激化させました。

 旧フセイン政権の崩壊でスンニ派が排除され、主導的地位を失い、政治経済利益を喪失しました。

 一方、制圧を受けてきたシーア派とクルド人が政権の座につき、宗派間や民族間の抗争が高まり、治安情勢も悪化しています。

 敗戦したイラクの軍と警察は一時的に機能を失い、社会の混乱を招いています。

 戦後のイラク政府は選挙で発足したものの、各派が妥協して組閣したため、国民の広汎な支持を得ておらず、機能は低下しています。

 イラク戦争開戦の大義名分は十分な証拠がなく、駐留アメリカ軍が十数万人に増加して、治安回復のための掃討作戦を続け、反米勢力に打撃を加える一方、民間人の死傷も避けられないため、かえって反米感情を助長するだろうと見られています。

                       (ジョウ)

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