上海協力機構第6回首脳会議は15日、中国の上海で開幕しました。各加盟国の首脳と代表たちは、上海協力機構が発足してから、この5年来収めた成果や経験をしめくくり、今後の発展方向を検討し、具体的な協力計画と措置を制定しました。
上海協力機構第6回首脳会議は15日午前、上海国際コンベンションセンターで開かれました。中国、カザフスタン、キルギス、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタンなど各加盟国の指導者と、オブザーバー国であるモンゴル、イラン、パキスタンとインドの首脳と代表、およびアフガニスタンの大統領、関係国際機関の代表たちが出席しました。
中国の胡錦涛国家主席は、会議で談話を発表し、上海協力機構が発足してから5年来収めた成果を高く評価しました。胡錦涛国家主席は、これらの成果を収めた原因について、「相互信頼、平等互恵、協議、文明の多様性の尊重、共同した発展の追及などを求める『上海精神』を断固として堅持してきたからである」と述べました。そして、胡錦涛国家主席は、上海協力機構の各加盟国のあるこの地域を、平和で共同発展できる、調和の取れた地域にするよう、提案しています。
「まず、第一は、戦略的な協力を強化し、善隣友好関係を強めることである。加盟国間の政治的相互信頼や団結の基礎を固め、上海協力機構の生命力を末永く持たせるため、『上海協力機構長期的善隣友好協力条約』の締結を提案する。第二は、全面的な発展を推進するため、実務的な協力を深めることである。上海協力機構に活力を持たせるため、各加盟国は、実務的な協力を推進し、各加盟国の国民に確実な利益をもたらすべきである。」
このように述べた胡錦涛国家主席は、さらに、加盟国が文化の交流を拡大し、社会の基礎を固めることと、開放と協力を堅持し、世界の平和を守るべきであると示しました。
また、胡主席は、中国の発展について、「世界各国は、中国の発展に注目し、中国が今後歩む道に関心を寄せている。私は、ここで、『中国は、平和的発展の道を断固として歩み、平等互恵の戦略と、善隣友好の外交方針を堅持する』ことを改めて強調する」と述べました。
この会談で、ロシアのプーチン大統領は、「上海協力機構は、この地域の平和、安全保障と発展の問題を自力で自主的に解決することができる国際的な組織に成長してきた。平等な戦略的パートナーシップが確立されたことが、上海協力機構が収めたもっとも重要な成果で、それを強固なものにするため、多国間の協議が必要である」と表明しました。
また、上海協力機構のオブザーバー国の首脳としてこの会議に初めて参加するパキスタンのムシャラフ大統領は、「パキスタンは、上海協力機構と密接に協力し、上海協力機構の発展に貢献したい」と述べ、さらに「地域的に見れば、パキスタンは、ヨーロッパとアジア大陸の中心、それにアラビア海と南アジアを結んでいることから、貿易とエネルギーの協力に必要な陸路の交通に貢献することができる。政治と経済における地域的な要素を考えれば、パキスタンは、上海協力機構の発展を推し進めることができる」と語りました。
アフガニスタンのカルザイ大統領は、次のように述べました。
「テロリズムは国際問題である。テロリズムは組織のある段階に発展し、一部の国の政府にも影響している。われわれは、アフガニスタンがほかの国を脅かすテロリズムの基地とならないように努力している。」
今回の会議で、加盟国の首脳たちは、『上海協力機構5周年宣言』に調印しました。
|