中国国家統計局が先週発表した一連の統計によりますと、2002年以来の中国経済の発展状況を顧みると、「穏やかな高度成長を保っていると同時に、その発展様式も変わりつつあり、中国経済は、良好かつ迅速な発展振りを保っている」と見られています。
経済の高度成長について、中国経済は4年連続して、10%以上のスピードで伸びており、その増加率は世界経済の増加率の2倍余りとなっています。経済の高度成長にも関わらず、その増加率の年間変動幅も、小さいです、この4年間における中国経済の穏やかな高度成長は、「世界経済の奇跡だ」と人々に称えられています。
経済総生産について、2006年の中国の国内総生産は21兆元を突破し、2002年より倍増しました。経済総生産は、世界の第4位となり、1人当たりの国内総生産は2000ドルに上りました。
経済メカニズムの面で、ここ5年間、中国の経済発展における弱い部分が強化され、各地域や都市部と農村部の発展のアンバランスも改善されました。特に、農村部で一連の農民への支援・優遇政策が実施され、その 食糧生産は3年連続して、成長の勢いを保っています。
経済の効果と利益について、ここ5年間、中国の財政面での収入と企業の利潤はいずれも大幅に増加しています。これは、貧困扶助や国民の生活レベル向上に非常に役立っています。
これらの統計から見れば、2003年以降、中国経済が数年連続して、良好かつ迅速な発展振りを保っていたことは分かります。
一方、中国は現在、このような勢いをいかに保っていくかという問題に直面しているということです。数年間にわたる高度成長を経て、中国経済の中では、国際収支の不均衡、価格上昇による圧力などの問題が現れ、経済の過度な成長を防ぐ措置を急ぐ必要があります。
このような状況に対し、中国は、銀行の預金準備率と貸付金利の引き上げや外国貿易政策への調整など、一連のマクロ調整措置を迅速に発表しました。現在、これらの措置は既に、一定の効果を上げました。
このほか、中国経済の発展の勢いを保っていくには、まだ多くの問題と矛盾を解決する必要があります。中国の総合的国力は明らかに向上しましたが、しかし、発展途上国として、中国は依然として、生産力の立ち遅れや自主開発能力の低下、都市部と農村部の発展の不均衡及び経済発展と資源環境の矛盾の深刻化などの問題を解決しなければなりません。
専門家は、「ここ30年間の発展を通じて、中国の技術レベル、製品の市場競争力、労働者の素質及び管理レベルはいずれも、大きな進歩を遂げ、中国政府が経済へのコントロールで絶えず経験を積み重ねたことは、中国経済の発展によい基礎を固めた。このような状況の下で、中国は、発展の観念やモデルを一層転換し、その質を向上させ、さらに経済成長の様式を転換する中で大きな進展を遂げることができれば、必ず、経済発展の良好な勢いを長期的に保っていくだろう」と見ています。
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