1954年に制定された中国の憲法は、「人民法院は裁判の際、法律に基づいて人民陪審員制度を採用する」ことを規定しています。したがって、人民陪審員制度は中国の国民が民主的権利を行使し、国家の管理に参画し、司法問題に参与する主なやり方というわけです。実際上場合、人民陪審員が事件の審理に参加した際、80%以上は仲裁によって審判が下され、最大限に社会的な矛盾を解消し、社会の調和と安定を促進することにおいて積極的な役割を果たしてきました。
3日に開かれた第1回中国法院人民陪審員活動会議で、中国共産党中央政治法律委員会の羅幹書記は、「人民陪審員制度は、中国において重要な社会主義民主政治制度である」と述べました。
羅幹書記は、「人民陪審員制度を実行し、民衆が人民陪審員の身分で裁判に参与し、法律家とともに国家の司法権を行使することは、中国の人民民主専政の国家的性質を十分に現しており、社会主義民主政治制度を整備する重要な内容である。人民が国家の主人公であることと法律に基づいて国を治めることの有機的な結合を実現させる重要なやり方である」と指摘しました。
2005年5月1日、中国人民陪審員制度に関する初めての法律が施行され、人民陪審員制度が整備されました。現行の法律では、陪審が適用される事件を、社会的な影響が比較的大きい事件や当事者が陪審を要請した事件に限定しています。中国全国人民代表大会常務委員会の規定に基づいて、人民陪審員は法律家以外の公民が担当し、任期は5年です。人民陪審員は裁判官らとともに事件の審理を行います。
趙維忠さんは電子エンジニアです。1996年から、趙さんは陝西省西安市新城区人民法院の陪審員を担当してきました。10年の間、趙さんは刑事・民事事件380件余りに参加しました。
趙さんは、「裁判官と合同で開く法廷はいつも、双方の請求と提供された証拠を一つ一つ審理・認定し、法理を分析してから事件を裁決する。最後に少数は多数に服従するという原則によって法廷の意見を形成する。人民陪審員は裁判官と同等の表決権を持っている」と述べました。
現在、趙維忠さんのような人民陪審員は全国で5万5000人余りいます。
中国の最高裁である最高人民法院の肖揚院長は、「人民陪審員制度は効率が高く、公正な社会主義司法制度の重要な構成部分であり、司法的正義を実現するのに有用である」と強調しています。
肖揚院長は、「人民陪審員は『制服を着ない裁判官』である。人民裁判官と同等の権利を持っており、裁判活動の全過程に参与する。これにより、公開裁判の原則をより徹底し、裁判過程の透明性を高めることができる」と述べました。
肖揚院長はまた、「裁判所は今後、人民陪審員の定期的な養成制度を確立し、人民陪審員の評定メカニズムを模索し、陪審員の責務履行の力を絶えず向上させていく」と述べました。
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