中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
中国、死刑の最終審査を最高裁判所に
   2006-12-28 19:48:24    cri

 中国最高裁は28日、死刑審査の確定に関する決定を公布しました。それによりますと、2007年1月1日から各地方の裁判所がくだした死刑判決の最終審査は最高裁に報告し、許可を得なければならないということです。中国の法律専門家は「この措置は制度上死刑判決の公正と慎重を保証し、当事者の訴訟の権利を十分保障されるようになった」と認識しています。

 世界の78の国ではまだ死刑制度を維持し、中国もその一つです。中国の「刑法」によりますと、死刑判決が下される犯罪の種類は68あります。中国最高裁の姜興長副長官は「死刑制度を維持し、厳格にコントロールする」と表明し、「最高裁判所は一連の措置を通じて、この政策を実施する。死刑を厳格に抑制し、慎重に取り扱い、ごく少数の凶悪な犯罪者にしか適用しないようにする」と述べました。

 姜興長副長官の紹介によりますと、最高裁はこの政策の実施を確保するため、四つの法案を制定しています。第一は、死刑判決の基準を統一化し、故意による殺人、強盗殺人、麻薬、故意による傷害などの案件の死刑判決について指導的意見を制定します。第二は死刑案件の証拠の基準を統一させます。事実がはっきりせず、証拠が不足する場合、無罪判決を下します。第三は死刑執行猶予の制度を十分に生かします。第四は自首、従属犯などにたいして、軽めに判定し、死刑判決を下しません。

 1980年代、中国最高裁は当時の状況や法律に基づき、一部の死刑案件の審査確認の権限を地方の裁判所と解放軍軍事裁判所に与えました。20年あまりの実践で、この規定は社会の治安の安定に積極的な役割を果す一方で、一部で問題も表れています。それは死刑判決を言い渡す際、各級裁判所(高級法院)の量刑標準が統一されておらず、二審と死刑判決の再審査プロセスが混同されたことから、死刑判決には一部誤審の例が出たことです。中国最高裁の姜興長副長官が、死刑判決の再審査権を最高裁判所に責任を持って行使させるのはタイムリーなことで、必要なものであると考えています。

 「改革開放が行われて20年以上も経ちましたが、わが国の国民経済は持続的な急成長を見せている。人々の物質的、文化的な生活レベルは著しく改善され、民主的制度と法律制度も絶えず健全化されつつある。憲法を中心とした中国ならではの特色を持つ社会主義法律制度が整備され、全社会の人々の法律の関連知識と法に基づいて社会を治めることなどに対する理解を明らかに深め、社会の秩序と治安はほぼ安定した状況を保っている。特に、ここ数年、法に基づいて国を治める基本方針と国が、人権を尊重し保障することは憲法に組み込まれた。また、中国は『公民権利と政治権利国際公約』に調印した。わが国の社会主義の物質文明、政治文明、精神文明が調和の取れた発展を実現して、死刑判決を言い渡す際、最高裁判所に報告し再審査を受けなければならないという制度作りに有利な条件を作った」と述べました。

 こうした情勢のもとで、刑法と刑事訴訟法の中に定められた「最高裁判所が死刑判決を再審査する」という規定を全面的にしかも着実に行使することになったものです。今年10月31日、中国の立法機関である全国人民代表大会常務委員会は「人民法院組織法」(人民裁判所組織法)の第13項目を改定し、「必要に応じて、最高裁判所は高級裁判所に一部の死刑判決の権限を授ける」という内容を削除しました。改定後の「人民法院組織法」は2007年から正式に実施されることになります。2007年以降のすべての死刑判決は、最高裁判所による死刑判決を例外として、ほかの各裁判所が死刑を言い渡す際、最高裁判所に報告し、再審査を受けなければなりません。中国政治法律大学訴訟法研究センターの樊崇義教授は、この改革は重大で現実的な意義を持っているとの考えを示しました。

 「この改定で国が人権を尊重し、保障することを着実なものにした。最も大切なのは、これがわが国の民主的制度と法律制度のプロセスにふさわしいことである。これも、死刑判決を言い渡す際の量刑標準を統一させるためである。死刑判決を行わずに済む場合は絶対に言い渡さない。死刑の厳粛性と死刑判決の慎重さを保ちながら、寛容と厳罰が互いに補う政策を徹底的に実行していく。これらのことを考えてみると、死刑の再審査権を最高裁判所が責任を持って行使させることは重大で現実的な意義を持つもので、わが国の民主的制度と法律制度が新たな段階に入ったことを示している」と語りました。

法律
v 中国、2010年にまで法律システムを健全化 2005-09-09 15:43:20
v 世界法律大会、北京で開催 2005-09-05 15:12:44
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |