アメリカの共和党と民主党の一部上院議員は17日、共同で決議案を提出し、ブッシュ大統領が先に発表したイラク駐留アメリカ軍の2万人増派計画に反対の意を示しました。この決議案は何の法的拘束力はないものの、これによって、ブッシュ大統領の新しい対イラク政策は大きな試練にさらされるだろうと専門家は見ています。
この決議案はアメリカ上院外交委員会の委員長である民主党のビデン氏、上院軍事委員会の委員長である民主党のカール・レビン氏と長い間反戦という立場を堅持している共和党のハゲル氏が共同で起草したものです。
この決議案は、「アメリカのイラクにおける戦略上と軍事的な存在はアメリカ国民や上下両院の支持を得る必要がある。イラクへのアメリカ軍増派はアメリカの利益にならない」と指摘しました。同時に、イラク駐留アメリカ軍への特訓を強め、イラクの隣国によるイラク情勢への破壊活動を防ぎ、治安確保という責任のイラク政府への引渡しに合理的な期限を設け、イラクの平和・和解プロセスへの中東諸国の支持を促すようアメリカ政府に呼びかけています。
この決議案に対し、民主党は支持を表明しています。ニューヨーク州の上院議員であるクリントン前大統領の夫人ヒラリ・クリントン女史は、、ブッシュ大統領の増派計画は議会の採択を得なくてはならないと強調し、また、一部の民主党議員も、議会の立法を通じてのイラク駐留アメリカ軍の今のレベル維持を提案しています。
決議案の起草者である共和党のハゲル氏は、「出来るだけ努力し、ブッシュ大統領の新政策の実施を阻止する。この決議案は共和・民主両党の共通の努力を表している」と語りました。
この決議案は二週間以内に表決され、可決されれば、アメリカ議会とホワイトハウスとの公開の対立を招くことになります。
以上のような議会からの反対を受け、ブッシュ大統領は議会との直接の衝突を出来るだけ避けようとしています。17日、ブッシュ大統領は増派計画に質疑を抱く一部の共和党議員をホワイトハウスに招いて意見を交換し、共和党内部からの支持を求めています。ブッシュ大統領はまた「自分の考えは国や国民の批判に左右されず、一旦決めれば、それを最後まで貫く」と強調しました。
これについてホワイトハウスのトニ・スノー報道官は、「ブッシュ大統領はアメリカ軍の最高司令官という義務があり、この決議案が議会で可決されたとしても、大統領は新しい政策を実施する」と語りました。
一部の共和党議員はこの決議案を批判し、「これはただの政治的なショーアップであり、ブッシュ大統領を困らせるためのものだ」と見ています。また大多数の共和党のメンバーはブッシュ大統領の増派計画に支持を示し、一部の議員はブッシュ大統領を支持する新しい決議案の起草に取り組んでいるということです。
関係者は、この決議案の提出により、ブッシュ大統領はより多くの輿論からの圧力に直面するものの、アメリカ軍の増派計画を実施していくだろうと見ているのです。
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