中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
日本はなぜ欧州外交を展開するのか?
   2007-01-15 15:32:09    cri

 日本の安倍晋三首相と麻生太郎外相はこのほど、ぞれぞれヨーロッパを訪れ、合わせて8カ国を訪問し、国際社会の大きな注目を集めています。世論は、「日本の指導者がヨーロッパを新年最初の外交の舞台とした目的は、多角的な外交を行い、一方的な親アメリカの姿勢を避けることによって、日本の国際社会における影響力を高めることにある」と見ています。

 長年、日本は外交政策において、基本的に日米同盟を基礎として、アジア諸国に重点を置く方針をとっています。日本の小泉純一郎前首相が靖国神社の参拝を堅持していたため、日本とアジアの隣国との関係は悪化し、日本の外交は一方的にアメリカに偏っていました。これによって、日本は、国際舞台で孤立状態に陥っていました。これは、安倍首相の「敗戦国の影から脱却し、普通の国になる」との考えに背くものです。このため、歴代の日本首相が就任後最初の訪問地をアメリカとしていたことから脱却し、安倍首相は、就任早々、中国と韓国を訪問した後、NATO北大西洋条約機構とヨーロッパの国を訪問地に選びました。これについて、日本のメディアは、「イラク問題で難局に陥り、ブッシュ政権が外交能力を落としているのに対し、EU・欧州連合の国際社会における影響力は強まっている。日本は今後、ヨーロッパとの協力が不可欠となるのは間違いなく、今回の訪問は当然のことである」と見ています。

 そして、安倍首相は4日の記者会見で、「ヨーロッパとの協力は、朝鮮による拉致問題、核開発などの問題を国際舞台に示して解決を図ることにおいて、重要な意義を持っている。同時に、日本の常任理事国入りにとっても、プラスとなる」と述べました。

 また、日本の麻生外相は安倍首相のヨーロッパ訪問とほぼ同時に、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリーとチェコスロバキアの東欧4カ国を歴訪しました。麻生外相は去年、「自由と繁栄の弧」という外交構想を打ち出しました。即ち、東南アジアから、中央アジア、ヨーロッパの中部と東部までをアーチ型に捉え、この地域での政治的安定と経済繁栄の実現を積極的に促す考えです。この構想は、いわゆる自由、民主主義などの普遍的な価値観を前提として、中国をけん制する狙いもあります。実際、この構想は、安倍首相と麻生外相のヨーロッパ訪問で一貫したものとなっています。フランスのメディアは、「日本の外交戦略は、これまでとイメージチェンジを図り、ヨーロッパに目線が移った。安倍首相のヨーロッパ訪問と同時に行われた日本の防衛庁の省への昇格も、日本が安全保障面でアメリカだけを頼りにする状況を変えたいとの考えを示している」と見ています。

 注目すべきなのは、安倍首相が13日、ヨーロッパ訪問を終え、パリで記者会見を行った際、今回の訪問の成果を「幅広い課題において、共同の目的と責任を持つヨーロッパ諸国との戦略的パートナーシップを強化した」と述べました。一方、日本のメディアは反対意見を持っており、「戦略的パートナーシップという言葉を使っているが、双方関係が強化されたとは言えない。ヨーロッパ諸国と日本は遠く離れていて、利害関係も一致していない。今回の訪問でも、対中国武器禁輸措置の解除など一部の問題において、日本とヨーロッパ諸国の立場には差がある。よりよい協力体制を確立することは、決して容易ではない」と見ています。(翻訳:ヒロシ)

日本
v 安倍首相訪欧、狙いは日欧関係の強化 2007-01-10 17:51:02
v 日本防衛庁の省昇格は戦後の平和と安定の基盤を揺るがす 2007-01-09 16:43:27
v 「JDA」は「MOD」に昇格 2007-01-08 21:55:23
v 2006年、日本の対アジア外交が大逆転 2006-12-26 16:23:30
v 駐日中国大使館が日本青年海外協力隊派遣20周年記念大会を開催 2006-12-21 11:05:22
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |