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米イラク問題研究報告、関係各方面の違う反響を呼ぶ
   2006-12-08 14:29:37    cri

 アメリカの「イラク問題研究グループ」が6日、ブッシュ大統領にイラク問題に関する研究報告を提出した後、イラク、イラン、シリア、イスラエルの関係各方面は自らの利益を考慮した上で、さまざまな反応を示しています。

 この報告の内容について、イラク国内は憂慮を示しています。イラクのバルハム・サーレハ副首相は、「現在、イラク情勢は非常に緊迫している。イラクの軍隊が持つ作戦能力を向上させることには、焦ってはならず、イラク部隊は短期間では、国内の平和と安全を維持する責務を果たせるようにならない」との懸念を示しました。また、イラクのオスマンクルド人議員は、「この報告は、アメリカの共和党と民主党がアメリカ自身の利益を考慮したうえで作ったものだ」としています。

 また、イラン、シリアとイスラエル3カ国の反応は、それぞれ違います。

 イランは慎重な態度を取っています。イランのモッタキ外相は7日、「報告には重大な内容がある。少なくともアメリカは、イラク政策が誤ったものだと認めたことだ」と述べました。報告の中で提案されたイラクの情勢緩和のため、アメリカがイラン・シリアと直接対話を行うことについて、モッタキ外相は、「アメリカがイラクから撤退することは、イランやその他の国と協議することを必要としない」との考えを示しました。

 一方、シリアは積極的な態度を取っています。シリア外務省は7日、「報告は客観的なもので、特にイラクの隣国がイラクの安全を維持する面で果たしている積極的な役割を認めた」と示しました。

 これに対し、イスラエルは冷淡な態度をとっています。イスラエルのオルメルト首相は7日、シリアと平和交渉を再開する可能性を否定し、シリアにゴラン高原を返還することを拒否しました。

 これについて、専門家は、「この4カ国による異なった反応は、各国の利益を代表しているものだ」と見ています。

 まず、イラクについてです。イラク戦争が終結して3年、国内の治安はますます悪化しています。現在、イラク部隊が自らの力で、安全を維持することは、不可能であり、国内の各勢力はいずれも、この報告の提案に懸念を示しています。

 次に、報告はイランがイラクの安全を維持する面で一定の役割を果たすことを認めたものの、アメリカは一旦、イランと協力すれば、必ずイラン核問題で譲歩しなければなりません。これはブッシュ政権が望まないことだということは、イラン側もはっきり分かっているでしょう。このため、イランは報告の内容について、楽観視していません。

 また、もしブッシュ政府が報告の提案を受け入れ、イラクの安全を維持する活動への参加をシリアに求めれば、シリアのアメリカからの圧力は減ることになります。これはまさに、シリアが願うところです。

 最後に、イスラエルは一貫して、シリアについて、ハマスを含むパレスチナ過激組織の支持者だとみなしています。また、ゴラン高原という戦略的に重要な地域を失いたくないという思いもあります。このため、イスラエルは、アメリカによるこの報告に冷淡な態度を示しているというわけです。

イラク
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