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イラク部族会議、民族融和計画を支持 
   2006-08-27 16:29:58    cri

  イラクでは、国民対話と融和に向けた部族会議の第1次会議が26日、バグダッドで開かれました。各宗派からの600人あまりの代表がこの会議に出席し、国家の統一を維持し、宗派間の流血紛争を停止すると誓約した文書に調印しました。この文書の調印は、マリキ首相が今年6月に提出した『民族融和計画』への最大の支持だと見られています。

 今年の2月、バグダッド北部のシーア派聖地サマラにあるアリ・ハーディモスクが爆弾襲撃を受けたあと、スンニ派とシーア派との暴力行為は、これまで、イラクを悩ませていましたが、日増しに悪化する情勢を転換させるため、マリキ首相は6月25日に「民族融和計画」を提出したのです。この計画には、拘束中の犯人の釈放、テロ襲撃に参加したことのないスンニ派武装勢力のメンバーの大赦、イラク駐留アメリカ軍とイラク治安部隊に殺された一般庶民の家庭への賠償提供、元与党であるバース党に対する政策改正、シーア派民兵組織の解散などが含まれています。

 今回の部族会議がこの民族融和計画への支持を示したことは、良好なメッセージだと言え。各派が暴力衝突を停止し、宗派間の関係を緩和させていきたいとの願いを表しています。しかし、各派の間にはイラクの政治の再建問題で大きな食い違いがあるため、長い間の民族と宗派の間に存在していた根本的な矛盾を解決するには、まだまだ時間が必要です。

 まず、スンニ派とシーア派及びクルド人は連邦制の問題で、一貫して対立してきました。去年、この問題における各派の矛盾は憲法の制定プロセスを大きく遅らせたのです。

 26日の部族会議の席上、スンニ派の支配下にある西部アンバル州の部族の代表は、14の提案をおこないました。これら提案で最も重要なのは連邦制の実施を5年遅らせることです。これについてスンニ派は、「連邦制が実施されれば、イラクの南部と北部の石油の収益はシーア派とクルド人の支配下となるが、資源不足である中部と西部のスンニ派の住民は、貧困と社会の不安定の状態に悩まされることになる。これは、国の分裂を引き起こすに違いいない」としています。一方、シーア派最大の政党、イラク・イスラム革命最高評議会の指導者ハキム氏はこの日声明を発表し、イラク南部での連邦制実施を改めて要求しました。

 連邦制問題のほか、スンニ派は、シーア派支配下にある政府が元与党であるバース党の勢力を排除したこと、そして反米抵抗運動に参加した人々を大赦していないことに不満の意を表しています。これらの多くの原因から、宗派間の矛盾が引き起こしたイラクの流血紛争の短期間内の解決は難しくなっているのです。

 以上のことを受けて、スンニ派の政治家であるイラク国民議会のマシャダニ議長は部族会議終了後、「イラクのこれからの治安情勢を楽観視している。しかし、今回の会議によってすぐにその効果を出すことはできず、イラクでの暴力活動はまだ続くだろう」と警告しました。

 今回の部族会議は、予定されている6回の会議の第1回であり、各派による対話の条件作りと民族融和の実現によいチャンスを提供したといえましょう。ですから、各派は、これからも対話を保ち、政治的協商を通じて、矛盾と対立を解決していかなくてはならないのです。

イラク
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