朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の早期再開を求め、中国、朝鮮、アメリカ3国が28日始めた外交交渉に関して、中国国際問題研究所の普林波研究員が中国国際放送局のインタビューに応じ、見解を述べました。今日のこの時間はこれをご紹介します。
11月29日、中国外務省は「28日と29日の二日間、中国、朝鮮、アメリカ3カ国の代表が北京で非公式会合を開いた。3カ国は、3カ国協議や2カ国間協議を通じて6カ国協議のプロセスを推進することについて意見交換し、率直かつ踏み込んだ形で相互理解を深めた」と述べました。
これについて中国国際問題研究所の普林波研究員は(音響の1)「6カ国協議が停滞して1年、朝鮮はミサイルを発射し、核実験の実施を宣言した。こうした情勢から地域平和と安定が大きな困難に直面していると言える。安保理は朝鮮のミサイル発射と核実験に対応して、決議を採択した。関係諸国は今後、再度外交努力をしなければ、朝鮮核問題解決の希望が見られない」と話しました。
中国、朝鮮、アメリカ3カ国協議を前に、日本と韓国の交渉代表も北京で関係諸国と協議しました。
こうして頻繁な外交交渉を行っていることについてメディアは「6カ国協議再開の日程は間もなく合意できるだろう」と推測していましたが、中国外務省の発表では協議再開の具体的日程はいまだ決定していないことが分かっています。
これについて普林派研究員は「これまで核問題の主要当事国であった朝鮮とアメリカが互いに不信感をもっており、主要問題で根本的な対立を抱えている」と語りました。
普林派研究員は(音響の2)「中国、朝鮮、アメリカ3カ国および他の関係国の協議も協議再開の具体的日程について合意できていない。その主な原因は朝鮮とアメリカ双方が協議再開後の議題と達成すべき目標をめぐって激しく対立していることにある。今年10月、朝鮮は核実験を実施し、核保有国として6カ国協議への参加を主張し、金融制裁の解除をアメリカに要求した。これに対し、アメリカと日本などの国は朝鮮の核保有国を認めておらず、双方は激しく対立している」と語りました。
中国外務省報道官はこのほど「われわれは外交手段による朝鮮半島非核化の実現を主張する。関係諸国は機会を逃さず、柔軟かつ将来性のある対応で協議を早期再開させ、前回協議の共同声明の履行に条件をつくるべきである。6カ国協議の実質的進展を実現させるよう希望する」と述べました。
普林派研究員は(音響の3)「中国外務省は6カ国協議の再開を推し進めていく。そのために、アメリカと朝鮮に圧力を加え、両国間の立場を調整させ、前回協議の共同声明の履行を求めていく」と語りました。
時事解説、今日は6カ国協議の早期再開を求めて、中国、朝鮮、アメリカ3カ国が28日始めた外交交渉について、中国国際問題研究所の普林波研究員の見解をご紹介しました。
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