7日、北京で開かれた中国・EU経済貿易会議で、中国の薄熙来商務相はEUのマンデルソン通商担当委員と協議を重ね、多くの問題で共通認識を作り上げました。これらには、中国とEU間にある貿易摩擦解決に向けた方法や知的所有権の保護強化などが含まれています。しかし、中国がいかに市場を開放していくかという問題では、双方にまだ意見の食い違いがあります。
2ヶ月前、中国とEUが中国自動車部品の輸出関税に関する交渉で意見が一致しないため、EUは、アメリカ、カナダとともに、WTOに専門家チームを設置して、この問題を審議するよう要請しました。1ヶ月前、中国製の靴に対する反ダンピング問題で、EUはダンピングが行なわれているとの裁定を下しました。
一方、現在、EUは中国最大の貿易パートナーで、中国はEUの第2の貿易パートナーとなっています。2005年の互いの貿易総額が2000億ドルを超えています。そのため、中国とEUは貿易分野にまだ多くの問題がありますが、交渉で貿易摩擦を解決し、貿易正常化を維持することの重要性は認識しています。これについて、中国の薄熙来商務相は、「双方は、貿易問題、特に貿易摩擦に対応する際、いち早く交渉を行い、交渉で友好的にこの問題を解決する必要がある」と述べました。
マンデルソン通商担当委員はその際、貿易は中国とEU関係の重要な一部であり、EU側は、中国との貿易を非常に重視しており、対話と交渉を通じて、この問題を適切に解決している。双方の経済発展を促すことを望んでいるとしています。
知的所有権の保護は、マンデルソン通商担当委員の中国訪問で解決したいもう一つの課題です。今回の会議で、知的所有権保護での法執行の強化、中国企業が外国の特許を使用する際の費用支払いなどの問題について、EU側の要望を述べました。これに対して、薄商務相は、「現在、北京、上海などの50都市で知的所有権侵害行為を摘発に関するセンターを設置している」と述べました。
中国に対し、市場をさらに開放するよう要請することも今回の中国訪問の目的の一つです。
「中国が2001年、WTOに加盟してから、多くの改革を行って、義務を履行し、進展を遂げた。しかし、一部の重要な分野で、双方にはまだ解決できない問題が残っている。たとえば、貿易障壁の問題など。われわれはこれから共に努力して、これらの問題を解決していくだろう」マンデルソン委員は、このように語っています。
これに対して、薄商務相は、「中国がこれまでに、関税を大幅に下げ、また市場開放の面で多くの措置を講じてきた。EU関係者は、中国の挙げた実績、そして中国がまだWTOの新メンバーであり、まだ発展途上国である、などの実情を配慮してもらいたい」と語りました。
この会議の最後に、薄商務相は、EUが中国の市場発展と市場経済建設の面で収めた成果に注目して、中国の、客観的で公正な国際市場における地位を認めてほしいと呼びかけています。(翻訳:ハルオ)
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