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反戦訴え 日本で「中国帰還者連絡会記念館」オープン
   2006-11-07 10:34:48    cri

 「中国帰還者連絡会(中帰連)」のメンバーである80歳以上の老人らは3日、埼玉県川越市を訪れ、「中帰連平和記念館」のオープンを祝った。

 1950年代初め、中国撫順と太原の戦犯拘留所には1062人の旧日本軍戦犯が拘留されていた。中国側は拘留者に人道的な教育を施し、軍国主義の毒牙に掛かった戦犯をついには感化させ、彼らは戦争で犯した自らの罪を反省するまでに至った。中国は1956年と1964年の2回に分けて、これらの戦犯を特赦処分とした。1957年に帰国した日本人戦犯は「中帰連」を設立し、半世紀にわたる証言活動や講演活動を通して、日本の侵略戦争の罪を自ら訴え続けてきた。「中帰連」メンバーの平均年齢が90歳に近づいた2002年、同組織はやむを得ず解散宣言を行なった。しかし、熊谷伸一郎氏をはじめとする一部の若者が「撫順の奇蹟を受け継ぐ会(受け継ぐ会)」を創設、「中帰連」メンバーの記憶を埋もれさせず、戦争の罪を日本社会に訴え続けるための活動を続けた。

 「中帰連記念館」の設立は、もと「中帰連」メンバー達のかねてからの願いであった。最初はただの木造倉庫だった記念館は、「受け継ぐ会」が資金調達を行ない図書館に改造、所蔵資料は2万4千冊にまで増えた。この記念館には老人達の生涯にわたる反戦の記憶が留められている。年老いた戦犯45人が自ら綴った手記、彼らが往年に読んださまざまな読み物、彼らの証言ビデオや録音テープが、人々にあの戦争の真相を語り続けている。

 記念館のオープンを祝うため、「中帰連」元メンバー約10人が東京、岐阜、北海道など全国各地から駆けつけた。「中帰連」元副会長の大河原氏は最近、「男たちの大和」「出口のない海」という2本の映画を見たという。若者が何をも顧みず、軍国主義の砲火の餌食となる映画中のシーンを見て、大河原氏は再び、戦争の悲惨さを痛感すると同時に、戦争が起こる危険性が今もなお潜んでいることを憂慮した。元事務局長の高橋氏は、「『中帰連』解散後も、幸いにして若者が『受け継ぐ会』のような組織を立ち上げることで、自分達の体験を日本社会にアピールし続けることが可能となり、彼らの情熱に支えられて自分達の生きる活力も湧いてくる」と語った。光陰矢のごとしで、軍国主義の毒牙にかかった当時の青年達は、今では高齢の老人となった。当時の撫順戦犯拘留所の様子に触れると、老人たちは懐かしそうに思い出した。1人が当時覚えた歌を歌いだすと、歌詞は忘れてしまったが皆メロディーを覚えており、一緒に口ずさんだ。

 「中対連」の元メンバーのうち、千人以上がすでにこの世を去り、存命しているのは約100人、最年少者も80歳を超えた。「受け継ぐ会」の若者達のたゆまぬ努力によって、「中帰連」メンバーによる記録ビデオや録音テープ100以上が製作され、記念館に永久保存されている。記念館の仁木富美子館長は、「ひとつの時代が静かに終わったが、この時代にまつわる記憶は決して消えてなくなることはない。記念館に残された記録は、青春時代を戦争に奪われた人々が、もう一度平和を求める記憶だ。多くの若者達が、これらの記憶を学びに来て、あの戦争の教訓を記憶に留めるよう望む」と語った。

 写真:「中帰連平和記念館」開館記念式典に出席する元日本兵と反戦団体メンバー

日本
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