日本自民党の安倍晋三総裁は26日、衆参両院本会議の首相指名選挙で新しい首相に選出されました。ところが、就任した後、彼はそもそも、このポストに就くのが簡単なものではなく、内政の面や外交の面において、厳しい困難に直面していることに気づくでしょう。
内政の面において、安倍首相は、社会財産の分配不均衡、歳出改革の逆行、社会治安の悪化などの小泉純一郎前首相が残した多くの難題に直面しています。最近の日本の世論調査によりますと、これらの問題は、日本国民が最も関心を寄せる問題だということです。もしこれらの問題がうまく解決できないと、自民党は来年の夏に行われる参議院選挙で過半数を失う可能性が高く、そうなれば、安倍首相もそのポストを失うことになります。そして、肝心なところ、国民が関心を寄せるこれらの問題は、安倍首相にとって弱点の経済分野に及んでいます。このため、安倍首相は、彼の盟友である塩崎恭久氏を官房長官という重要なポストに任命しました。塩崎官房長官はかつて、日本銀行に勤めた経験があり、経済政策に精通しています。また、安倍首相は、72歳の的場順三氏を官房副長官に任命しました。的場官房副長官もかつて、大蔵省で仕事をした経験があります。そして、彼は、安倍首相とその父親安倍晋太郎の親友であり、安倍首相にとって信頼できる人です。このような経験豊かな人材の起用が、安倍首相の組閣のポイントになっています。
外交の面においては、日本とアジアの隣国との関係を改善し、日本のアジアでの孤立した地位を変えるのは、安倍首相が直面する当面の急務です。安倍首相は就任後の初めての記者会見で、「日本はアジアの国であり、アジア諸国との外交を重視しており、中国、韓国、ロシアなどの国とより緊密な関係を発展させていきたい。中国は日本にとって、非常に重要な国だ。中国の発展も日本の発展にプラスとなる。これからは、日中首脳会談の再開のために努力する」と述べました。これに対して、専門家は、「中国では、『人の言うことを聞くより、その行動を見る』という諺がある。安倍首相の態度は、歓迎すべきものだ。しかし、言葉だけで、行動が実現しないと、だめだ」としています。周知のように、日本の小泉純一郎前首相は就任期間中、A級戦犯が祭られている靖国神社を参拝する頑固な態度を取り続けたため、日本と中国、韓国との政治的関係を大いに損ない、日本のアジアで外交を困難な局面に陥らせました。現在、多くの日本人は、新しい首相が日中、日韓関係を改善するよう期待しています。しかし、安倍首相は、歴史に対する認識と靖国神社参の問題で、「ごまかす」戦略を取っており、村山富市元首相の談話の精神に基づいて、侵略戦争の歴史的評価と戦争の責任を正しく認定できるかについて、曖昧な態度を取っています。これについて、日本の『朝日新聞』は21日に、社説を発表し、「安倍首相が歴史問題で曖昧な態度を取るのは、通用しにくいことだ」としています。
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