イスラム諸国会議の一部加盟国は3日、マレーシアの行政首都プトゥラジャヤで緊急会議を開きました。会議の後、声明を発表し、イスラエルのレバノンに対する侵略行為を強く非難しました。
マレーシア、インドネシア、イラン、パレスチナ、レバノン、シリアなどイスラム諸国会議加盟国の国家元首や政府首脳、外相らの代表たちが3日の会議に出席しました。
会議は、当面、レバノン情勢について声明を発表し、「イスラエルのレバノンに対する攻撃はレバノンの領土保全などの主権を侵犯し、イスラエルはその侵略行為による全ての責任を負うべきだ」としています。参加国代表はまた、イスラエルがレバノンで犯した戦争の罪について国際調査を行うよう求めています。
声明は国連安保理に、国際平和と安定を維持する職責を履行し、イスラエルとレバノンが直ちに全面的停戦を実現するよう促しています。声明はまた、レバノンとイスラエルの国境地区で、国連の権限で、イスラム諸国が参加する多国籍平和維持部隊を配置することを提案しました。マレーシア、インドネシア、ブルネイなどの国は国連平和維持活動に参加することに同意しました。
そのほか、参加国はレバノン政府がこのほど提出したレバノンとイスラエルが直ちに全面的停戦をする7つの提案に支持を表しました。提案には、レバノンとイスラエルが捕虜や拘束者を交換し、イスラエル軍が臨時国境である「ブルーライン」まで撤退するなどの内容が含まれています。
会議に出席したレバノンのサッルーフ外相は「国際社会の支援の下で、レバノンは領土保全や主権を守る」と述べ、国際司法委員会を設置してイスラエル軍がレバノン南部を攻撃し、一般国民を死亡させる犯行を調査し、レバノン難民が一日も早く祖国に戻れるよう求めました。サッルーフ外相は会議後の記者会見で、「今回のイスラエル諸国会議が緊急会議の後に発表した声明は、国連安保理に強いシグナルを出している。この声明は安保理が決議を下し、レバノンとイスラエルの全面的、無条件の停戦を直ちに実現することを促す」と語りました。
イスラエル諸国会議のイハサンノグル議長は会議で、一部の国はイスラエルとレバノンの衝突で二重基準を取っていることを非難しました。会議に出席したバングラデシュのジア首相はイスラエルとレバノンのヒズボラとの衝突がイスラム世界の激化をさらにエスカレートすることに憂慮を示しました。
イランのアハマディ・ネジャド大統領は会議で、イスラム諸国会議の加盟国は一致団結して、イスラエルとその支持者を孤立させ、イスラエルと全ての関係を断絶することを促しています。アハマディ・ネジャド大統領はまた、「アメリカとイギリスはイスラエルのレバノン攻撃を指示したため、レバノンの損失に対して賠償しなければならない」と語りました。
イスラム諸国会議の輪番議長であるマレーシアのアブドウ首相は3日記者のインタビューに答えた際、「4日にアメリカのブッシュ大統領に書簡を送り、アメリカがその影響力を生かして、レバノンとイスラエル双方が直ちに停戦することを実現させる」と語りました。
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