エジプトを訪問中の中国の孫必幹中東問題特使は、26日、カイロで「中国政府は平和交渉によるイスラエルとアラブの紛争の政治的解決をこれまで、一貫して、主張している」と述べました。この日の午前、孫必幹特使はカイロで、エジプトのアブルゲイト外相とバズ大統領政治顧問および、アラブ連盟のハリ副事務局長とそれぞれと会談し、当面の中東情勢について意見を交換し、中東問題における中国政府の原則的な立場と主張を明らかにしました。会談後、孫必幹特使は中国国際放送記者のインタビューを受けました。
今回の中東訪問について、孫必幹特使は、「今回の訪問の目的は、中東地域を訪れ、中東情勢やアラブとイスラエルの紛争を実地調査することにある。そして、訪問を通じて、この面の事務を担当する関係諸国の要員と会い、それと良好な仕事上の関係を結びたいということだ。さらに、会談の中で、中東問題における中国の原則的な立場と主張を説明し、中東問題について、彼らの見解を聴取し、意見を交換することだ」と述べました。
中東情勢の主要問題について、孫必幹特使は「現在、中東問題の難題はパレスチナにある。もし、パレスチナ問題が公正かつ、合理的に解決されなければ、平和はない。現在、問題を解決するまで、相当の距離がある。しかし、双方が地域や、人民の利益、発展の願いから出発し、国際社会の協力の下で、平和を実現させることが出来ると思う」と述べました。孫必幹特使は、25日にエジプトを訪れたのですが、27日、エジプトでの訪問を終えた後、ヨルダン、イスラエルとパレスチナを訪問することになります。中国の新任中東特使として、なぜ、エジプトを今回の中東歴訪の初の訪問国にしたかという記者の質問に対して、孫必幹特使は、「エジプトは中東地域における非常に重要なアラブ国家であり、中東の平和で重要な役割を果している。訪問を通じて、エジプトの政府関係者の意見を聴取し、それと討議することだ。そして、中国とエジプトは中東問題の解決の面で多くの共通点を持っている。このため、意見交換は、今後の平和交渉の共同促進にプラスとなる」と述べました。
この日、エジプトのアブルゲイト外相や、バズ大統領顧問、アラブ連盟のハリ副事務局長との会談について孫必幹特使は、「この3人との会談は非常に友好的で、率直的なものでした。彼らは最近の中東情勢やアラブとイスラエルの紛争について説明してくれた。これら全ては私が従事している平和促進活動にプラスとなる。我々は多くの重大な問題で見解の一致に達し、或いは近寄っている。これらの会談を通じて、今回の訪問の目的を達成したと言える」と述べました。
当面のパレスチナとイスラエルの情勢について、孫必幹特使は「現在、中東情勢は非常に複雑なものだ。一部の情勢は憂慮すべき状態にある。各側が自国人民の利益から出発し、地域の平和を実現させる願いを持って、平和交渉の早期再開に適切な条件をつくるよう希望している」と示しました。
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