アメリカ訪問中の胡錦涛国家主席は21日アメリカのエール大学で講演しました。アメリカの人々が中国の事情をより深く、より全面的に理解するため、胡錦涛国家主席は中華文化の歴史的移り変わりと現実的発展の見地から、中国の今の発展戦略と方向について紹介しました。
胡錦涛国家主席の講演には、エール大学の学生や教員、各界の代表らおよそ600人が出席しました。胡錦涛国家主席はまず、自らの学生時代を振り返り、「学生たちの若くて元気な顔を見て、40年前私が北京の清華大学で送った日々を思い起こした。学生時代は、人生にとって重要な影響を与える時期である。あのころ先生や学友に教えられたことは、今でも役に立っている。エール大学は、長い歴史を持っており、独特な教育スタイルや優れた学術成果によって世界でその名を知られている。もし、過去にタイムスリップができれば、皆さんに仲間入りしたい」と語りました。
その後、胡錦涛国家主席は、中国の文明発展の歴史を説明し、中国の現在の発展戦略と政府活動の方針について紹介し、「中華文明は、5000年も絶え間なく延々と続いている。その中で形成された中華民族の独特な文化や伝統は、古代から現代に至るまで中国に影響を及ぼしている。現在、中国が、人間を基本とし、時代と共に前進し、調和の取れた社会と平和的発展を求めることは、中華文明の基本と時代の流れを十分表している」と述べました。
中米関係に触れた際、胡錦涛国家主席は「中米両国の中では、異なる歴史や国情によって相違が存在するが、双方はこれをきっかけに互いに学び合い、補うことができる。中米が協力を強化することは、両国や両国民の根本的利益に合致し、世界の平和と発展にもプラスとなる。新しい情勢の下で、中米両国が共に直面している脅威は増えているものの、協力の分野も拡大されている。国際テロ取締や、大量破壊兵器の拡散防止、人類生存環境の保全、国際的犯罪の取締など、世界の平和と安定の新しい課題で、中米両国は戦略的な共同の利益を持っている」と示しました。
講演が終わったあと、エール大学のジョージ・ジョセフ博士は記者のインタビューに答え、「胡錦涛国家主席の講演を興味深く拝聴した。米中関係や、世界の政治と経済における中国の役割について語った。われわれは、お互いの交流が相互理解を深める最も良い方法であり、両国関係を推進する面で最も効果的なルートである」と表明しました。
(訳:コオリ・ミン)
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