胡錦濤国家主席はベルリンに着いた当日、中独両国の友好を発展させ、双方の経済貿易協力を促す面で積極的な貢献を果たしてきたドイツアジア太平洋経済委員会が行った歓迎晩餐会に出席し、情熱溢れる演説を行いました。胡錦濤主席は、「経済貿易面での協力は中国とドイツ両国関係の重要な構成部分であり、双方関係発展の重要な原動力でもある。中独の共同の努力を経て、両国の経済貿易協力は著しい成果を収めた。現在、両国の貿易額は国交正常化初期の2.7億ドルから去年の541億ドルに増え、32年間に200倍ほど増加した。ドイツの多くの著名な大手会社は中国で単独か、合弁による企業を立ち上げたのに対して、中国も600社余りの企業がドイツ市場に進出し、地元で企業を設立した」と述べました。

　両国の経済貿易面で協力を深め、双方の協力を一層広げるため、胡錦濤主席は貿易の規模を拡大し、貿易構成を合理化させること、投資分野を広げ、協力のルートを開拓すること、両国の大手企業の交流と中小企業の協力を強化させること、人的往来を強化し、人材の育成を重んじること、交渉の体制を健全化し、協力の条件を改善させることなど五つの具体的な分野について提出しました。

　胡錦濤国家主席は更に、「中国政府は今後も、対外開放の基本国策を堅持し、WTO・世界貿易機関加盟の関係承諾を履行した上で、引き続き対外経済体制を改善し、知的所有権の保護を強化し、安定した開放の対外経済管理体制を確立し、よりよい投資環境を作り出す」と強調しました。

　今年は中国と欧州連合関係正常化30周年に当ります。30年の発展を経て、中国とヨーロッパ各国の協力関係は既に全方位で、多くのレベルと分野で進められています。これについて、胡錦濤国家主席は、「中国と欧州連合はそれぞれ、最大の発展途上国と最大の先進国からなる集団で、平等互恵の基礎の下で経済貿易協力を進めることは、経済グローバル化の良好な発展だけではなく、世界の多極化にもプラスとなる。欧州一体化の更なる発展に伴い、欧州連合の国際と地域で政治、経済、安全などの分野でその役割は更に重要になる見込みだ。中国は終始、戦略的立場に立って、長い目で中国とヨーロッパ諸国との関係を認識し対応しており、相互尊重、平等互恵を元に、ヨーロッパ諸国との関係を更に発展させ、双方をより緊密な関係を持つパートナーになるようにする」と述べました。

　ドイツのアジア太平洋経済委員会のフォンピーラー議長は挨拶の中で、ここ数年、ドイツと中国の協力の成果は喜ばしいものだとした上で、更に、「両国政府が双方の対話を強化させることは、両国の経済関係の発展にはきわめて重要だ。ドイツ経済界は両国の政治面での頻繁な交流を歓迎し、両国のこれからの協力を促すために尽力していきたい」と述べました。