イランのアフマディネジャド大統領は11日、「イランは核技術保有国の仲間入りした」と明らかにしました。その後、イランの副大統領でもあるイラン原子力機構のアガザデー議長は「3.5%の低レベルウラン濃縮に成功した」と発表しました。
国連安保理は3月29日「イランはウラン濃縮活動を停止するよう」呼びかける議長声明を発表しました。特にIAEA・国際原子力機関のエルバラダイ事務局長がイラン訪問を行う直前、イランが核問題について発表したことは国際社会に注目されています。
エルバラダイ事務局長の今回のイラン訪問は、緊迫したイラン核問題を緩和する絶好の機会と見られています。関係者は「イランが低レベルウラン濃縮の成功を発表したことは、エルバラダイ事務局長に与えた脅威である。国際社会によるイランの核エネルギー研究の事実承認を促進する。イランはウラン濃縮能力と権益を求め、妥協しない」と分析しています。
イランはウラン濃縮の進展を発表すると同時に「核拡散防止条約」及びその保障協定を遵守すると表明しました。イランのモッタキ外相は11日、テヘランで「イランとしてはIAEAとの協力を続ける。エルバラダイ事務局長はイランと会談した後、イランの核問題に関する報告でイランの合法的な要求を表すよう希望する」と述べました。
関係者は「イランが核問題で取ったやり方はイランのネジャド政権の核政略を現した」と見ています。去年8月、大統領に就任して以来、アメリカやヨーロッパとの交渉で、国際社会からの圧力、脅迫に直面して、イランはIAEAの核査察に協力したいと何回も表明する一方で、自分の利益の堅持と、核能力を国際社会に示しています。今月はじめ、イラン軍はペルシア湾で大規模な軍事演習を行いました。各種の新しい武器が相次いで登場し、イランの国防レベルを物語っていました。
イランが低レベルのウラン濃縮の成功を発表した後、アメリカホワイトハウスのマクレラン報道官は「イランは間違った方向に向かって進んでいる」と語りました。イギリスは「イランのやり方は核問題の解決に役立たない」と表明しました。EU・欧州連合加盟の25カ国の10日行われた外相会議は初めてイランへの制裁実施の一連の措置を検討しました。アメリカの一部のメディアは「ブッシュ政権はイランに対する戦争を準備している。その中には核兵器を利用してイランの地下核施設を破壊する攻撃が含まれている」とそれぞれ報道しました。このことについて、アメリカ軍の指導者が否認したにもかかわらず、ブッシュ大統領と軍の指導者はいずれも「イランの核問題について、アメリカはいかなる手段でも解決する可能性がある」と表明しています。
それと同時に「緊迫した対峙状況は外交手段によるイランの核問題解決を難しくした」と関係者は見ています。このため、イランの核問題危機を徹底的に解決するには時間が必要です。関係各国は冷静さを保ち、イランの核問題の平和解決のために努力すべきです。
編集:殷絮
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