WTO・世界貿易機関貿易政策審議局のブーンキャンプ局長は24日、「アメリカは巨大な貿易赤字の責任を中国に負わせるべきではない。また、保護貿易主義では貿易赤字を解決できない」と指摘しました。
WTOの貿易政策検討制度(TPRM)により、世界貿易機関はこの22日と24日、アメリカの貿易政策に対する検討・審査を行ないました。
ブーンキャンプ局長は「アメリカでは貿易赤字をめぐって一部の議員が中国に対する制裁案を提出し、政府もこの貿易不均衡問題に大きな関心を寄せている。しかし、世界貿易の不均衡こそ、アメリカにとって憂慮すべきものだ」と指摘しました。
ブーンキャンプ局長は「アメリカの貿易不均衡はマクロ経済現象であり、世界貿易不均衡の一部である。貿易不均衡問題は保護貿易主義によって解決できることはあり得ない。アメリカの貿易政策に対する審査でWTOメンバーのほとんどは、巨大貿易赤字によるアメリカ保護貿易主義の台頭に憂慮を示した」と語りました。
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