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IAEA緊急会議、イラン核問題を安保理に付託
   2006-02-05 16:24:08    cri

 3日間にわたるIAEA・国際原子力機関の緊急会議は4日、ウィーンでイラン核問題を国連安全保障理事会に付託する決議を賛成多数で採択しました。賛成27、反対3、棄権5ということです。イラン側はこの決議に強く反発し、「IAEAとの自発的な協力を中止し、「核拡散防止条約」の追加議定書の履行を止め、IAEAの査察受け入れを中止する」と表明しました。今日の時事解説はこれについてお話しましょう。

 4日に採択されたこの決議はイランが「核拡散防止条約」に違反した行為を行ったと認めており、また、イランに対しウラン濃縮関連活動を中止し、重水炉を建設しないようあらためて考慮を促し、「核拡散防止条約」の追加議定書をできるだけ早く採択すると共に、さらに、IAEAと全面的に協力し、その核開発計画に関するすべての未解決問題について明らかにするよう要求しました。また、エルバラダイ事務局長に対しては、IAEAのイラン核問題に関するすべての報告と決議、そして、3月に理事会で採択される予定の決議案を安保理に報告するよう求めています。しかし、この決議はまたイラン核問題の外交努力による解決に引き続き尽力することを明示しました。

 決議が採択された後、イラン最高安全保障委員会のバイデイ事務局次長は記者会見で「イランは議会が去年採択した法律に基づき、ウラン濃縮活動を再開する」とした上で、「IAEAが採択したこの決議は法律的、技術的な根拠がなく、イラン核問題の外交努力がある一部の国によって中止された。イランは「核拡散防止条約」が定めた義務を履行し続けるが、法的責任と自発的な行動ははっきりと区別することになる」と指摘しました。同じ日、イランの外務次官は「イラン核問題を国連安保理に付託すれば、イランの核危機がエスカレートし、イランは国際社会との協力を中断せざるを得ない」との考えを表明しました。

 ところがアメリカのIAEA駐在代表は強硬な声明を発表し、「イランが世界を脅威にさらさないよう望む。国際社会の呼びかけに耳を傾け、信頼回復のため関連措置をとる必要がある」と指摘しました。イギリス代表はイラン側がIAEAと全面的に協力を取りやめると脅かし、ロシア国内でウラン濃縮活動を行うというロシアの提案を拒否したことに警告を発しました。ロシア外務省の報道官は4日「ロシアはこの決議に満足している。決議はIAEAが外交手段によりイランの核燃料研究活動を停止させるという希望を示した」と語りました。

 中国代表団の呉海竜団長は中国が賛成票を投じたことについて次のように説明しました。呉海竜団長は「決議の中で国連安保理に報告するという意味はIAEAにイラン核問題をよりうまく処理させるためのものだ」とした上で「中国は過去、現在、将来、常に交渉の形でイラン核問題を適切に解決することを主張する」と強調しました。

 イランにとってはこの決議は西側諸国だけでなく、ロシア、中国を含む5カ国常任理事国が共同で支持した決議であり、このことはイランが真剣に考慮しなければなりません。関係者はイラン核問題を交渉を通じて解決する余地がまだあると見ています。

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