IAEA・国際原子力機関緊急理事会は4日、イランの核開発問題を国連安全保障理事会に付託するというEU・欧州連合の提出した決議案を賛成27、反対3、棄権5の賛成多数で採択しました。
この決議案は、イランに対し、ウラン濃縮に関わる活動の一時的な中止を全面的に回復し、実験用重水炉を建設しないことを改めて考え、「核拡散防止条約」追加議定書を早期批准するよう求めました。
決議案はまた、イランに対する要求やIAEAで採択されたイランの核問題についてのすべての報告と決議を安保理に報告するよう国際原子力機関の事務局長に要求しました。
決議案は、外交ルートによるイランの核問題の解決に引き続き努力することを改めて強調すると共に、IAEAと全面的な協力を行うようイランに求めました。
この決議案が採択された後、イランの核交渉を担当するバイディ国家安全保障最高会議副書記は、直ちに記者会見を行い、イランが本格的な濃縮活動を再開することを明らかにしました。
中国は賛成票を投じました。中国代表団の呉海龍団長は、会議で中国の決定について説明しました。この中で、呉海龍団長は、「中国は、過去も、現在も、そして将来も交渉を通じて、外交ルートによるイランの核問題を妥当に早期解決することを主張している。国際原子力機関の枠組み内でイランの核問題を解決する可能性はまだ存在している」と重ねて強調しました。
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