中国国際放送局紹介 日本語部紹介
Home
イラン核問題、再び注目を浴びる
   2006-01-11 16:33:00    cri

 イランは10日、二年間あまり停止していた核燃料研究施設を再稼動させました。これは国際社会の強い関心を引いています。ここ最近、緊張状態がやや緩和したかに見えた核問題が再び注目を浴びるようになりました。

 イラン国家原子力機構のサイディ副議長は10日、「イランは早朝、核燃料研究施設の封を取り払った。イランは核燃料研究活動を再開するため、夜には、これらの施設を再稼動させる」と発表しました。IAEA・国際原子力機構のフレミング・スポークスマンはこの日、IAEA査察官が現場にいる状態で、イランはナタンザにある核施設を稼動したことを確認しました。また、IAEAのアルバラダイ事務局長は、「イラン側は私に小規模のウラン濃縮活動を再開したいと申し出てきた」と述べました。

 イランが核燃料研究を再開することは、IAEA、アメリカ、イギリス、ロシア、ドイツなどの国々と国際組織の不安を引き起こし、これらの国々や国際組織は、「協調して、この事件に対応していく」と表明しました。

 専門家は、「イランの核燃料研究の再開が引き起こす結果の一つが1月18日に行われる予定だったイランとEUの話し合いだ。これが予定通りに開かれるかどうか、まだ分からなくなった」としています。また、イランのこの行動に対し、EUも我慢の限界に達しました。EUを代表するイギリス、フランス、ドイツの3ヶ国が2003年10月にイランと交渉を始めてから、かなりの紆余曲折がありました。去年8月、EUはイランに一括計画を提出し、経済、科学技術協力及びWTO加盟などを条件にイランが核燃料の自主開発を放棄するよう求めましたが、イランはこれを断り、8月8日には、ウラン濃縮準備段階となるウラン転化作業を再開しました。これにより、EUとイランの交渉は4ヶ月途絶えました。去年12月21日、交渉がやっと再開されましたが、今の情勢下で、EUは外交手段によりイラン核問題を解決できると断言する自信がなくなってきているといえます。EUはイラン核問題において、アメリカと約束があります、それはアメリカはEUとイランの交渉を支援し、いい結果が出れば、すべてを受け入れる。失敗すれば、EUはアメリカと一緒に、イラン核問題を国連安保理に付託するというものです。そのため、今EUは問題の行方の鍵を握っているといえます。

 マスコミは、イランのこの行動は国内と国際的な要因からとられた行動だと見ています。民衆の幅広い支持を受けて、イランは『核拡散防止条約』の加盟国として、核エネルギー平和利用の合法的な権利を持っており、核技術を自らが掌握すれば、中東地域における大国の地位を維持できるとしています。また、イランから見れば、アメリカはイラク問題で、イランの支援を必要としています。そして、イランはOPEC・石油輸出国機構において、サウジアラビアについで、2番目の石油輸出大国なので、国際市場で石油の価格が高騰している状況の下で、西側の国は安保理を使ってイランに経済制裁を実施しても、ほかの国から支持を受けられない可能性があります。

 ヨーロッパの殆どのマスコミはEUとイランの間の交渉に悲観的な態度を示していますが、一部のマスコミはロシアが今年2月に、ロシア提出の妥協案についてイランと会談を行うと発表したため、西側はロシアが一定の役割を果たせるかもしれないと考えています。

中東
v 東エルサレムのパレスチナ人、評議会選への投票に 2006-01-11 16:29:01
v イラン核問題、露の参入が各国に有利 2006-01-09 16:33:53
v ポスト・シャロンで中東情勢が混迷 2006-01-08 15:43:03
v 武力襲撃事件がエスカレートしているイラク 2006-01-07 15:34:26
v 「ポスト・シャロン」のパレスチナ・イスラエル情勢の行方 2006-01-06 14:16:14
  • 今日のトップニュース
  • 今日の国内ニュース
  • 今日の国際ニュース

  • • 基礎中国語
     皆さんは、ここで中国語と日本語に耳を傾け、フラッシュによる動画を楽しみながら、中国の風習や伝統文化を思う存分味わうことができます……

    • 「北京ワクワク」の購入について
     中国語講座「北京ワクワク」(上巻と下巻)のテキストは、日本の皆さんが初めて中国語会話を学習するための入門編です……
    |  link  |  E-メール  |