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「ポスト・シャロン」のパレスチナ・イスラエル情勢の行方
   2006-01-06 14:16:14    cri

 イスラエルのハダッサ病院側が5日に発表したところによりますと、脳出血で倒れたシャロン首相は、長い手術を受けた後、重症看護病棟へ移され、病状が依然として「重篤な状態が続いている」ということです。シャロン首相の病状はイスラエルの政界、そして、イスラエル・パレスチナ情勢の進展に大きな変化をもたらすに違いありません。

 『ハアレーツ』など一部イスラエルメディアで論じているように、殷コウ研究員も、「シャロン首相の今回の病気はイスラエル政界の「シャロン時代」の終了を意味するものだ」と考えています。

 「シャロン氏の病状がいかに変わっても、手術が成功するか否かは、少なくとも深刻な後遺症を残るはずだ。いかにシャロン氏に大きな希望を託しても、選挙に出馬することは無理だろう。例え、出馬しても思ったほど票を得られないだろう。そこで、シャロン時代がすでに終わったと言える」と話しています。

 イスラエルは3月に議会選挙を行う予定です。シャロン氏が数ヶ月前にリクード党を脱党して、「前進党ガディマ」を立ち上げました。これまでの世論調査で、「前進党」の必勝の勢いを示しました。殷コウ研究員の分析によれば、前進党はシャロン氏個人の理念に従って、その威信と感化力で立ち上げた新勢力で、党内の後継者が決まらないままシャロン氏が倒れたことは「前進党」の選挙での競争力が弱められました。一方、リクード党のネタニヤフ党首は就任してから、政策を調整して、国に責任があるナショナリズム政党というリクード党本来のイメージを回復させようとしています。更に、労働党も加えて、議会選挙で三つの勢力が並び立つ局面を避けることができないとしています。

 これと同時に、パレスチナ立法評議会選挙もこの1月に行われる予定です。この時期に、シャロン首相の病気がパレスチナの選挙及びパレスチナ・イスラエルの関係にどんな影響を及ぼすのかも注目されています。これに対して、殷コウ研究員はシャロン氏の退陣はパレスチナ・イスラエル関係にある程度影響がありますが、本当に実質的な影響があるのはパレスチナの政局の変化だとして、また、殷コウ研究員は「パレスチナは現在、混乱状態にある。ファタハの分裂状態はまだ続いている。1月25日に予定通り議会選挙が行われるかどうか、不透明だ」としています。

 ところで、中東問題関係者として、アメリカはシャロン氏の病状に大きな関心を示しています。シャロン氏の退陣がアメリカの中東政策に及ぼす影響について、殷コウ研究員は「アメリカの中東政策はこの10年以来、変化がなかった。アメリカは引き続きパレスチナ・イスラエルの和平実現に力を惜しまないだろう」とした上で、更に、「イスラエルとパレスチナが和平を実現し、アラブ国家とイスラエルの衝突を終結させることはアメリカの利益に符合するもので、アメリカはいかなる状況の下でもパレスチナとイスラエルの和平プロセスを支持するが、ますますパレスチナ側にプレッシャーをかけ、ファタハとアッバス議長に暫定政府の職責を果たし、パレスチナ内部の情勢をコントロールして、予定通りに選挙を行うをことを求めるに違いない」と分析しています。

中東
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