白書は「中国の社会主義の民主政治は数千年にわたる中華民族の生存と発展の歴史から生まれ、更に中国共産党と中国人民が民族独立を勝ち取り、人民の解放と強国への目標を目指す偉大な実践から生まれたもので、中国の国情と社会進歩の方向に適合する選択だ」としています。

　白書は新中国成立50周年の歴史、とりわけ、ここ20数年間、中国が社会主義民主政治建設で収めた大きな進展を振り返って、中国の社会主義民主化政治の建設活動は一貫してマルクス主義民主理論を中国の実際状況と結びつけることが基本的原則とされ、西側の民主政治を含む他の政治文明を参考にし、また、中国の伝統文化と制度文明の中の民主的要素を盛り込んでいることから、中国の社会主義民主政治は中国独特の特色を持つものである」としました。白書はまた、中国共産党の指導的な地位を強調し、「これは中国人民が民族独立と国民生活の幸せを求め、強国への目標を実現するために作り上げたものであり、歴史と人民の選択でもある」としました。

　白書はまた中国の人民代表大会制度、中国共産党の指導する多党協力と政治協商制度、それに民族地域自治制度とその関連状況を紹介しました。

　白書は中国の都市部農村部の末端における民主建設活動を詳しく説明しています。それによると「現在、中国では農村村民委員会、都市部住民委員会それに企業従業員代表大会を主な内容とする末端の民主自治体系はすでに構築された。人民は都市部農村部末端の自治において、法に従って直接に民主選挙、民主管理、民主監督の権利を行使し、公共事務と公益事業においては自治を行うことが今、中国の最も直接且つ広範な民主の実践となった」としました。

　人権を尊重、保障することは国民の広範な権利と自由を保障するためで、更に社会主義民主を進めるための内在的な要求です。中国の社会主義民主は公民の各権利を保障し、発展させることを基礎としています。第10期全国人民代表大会第2次会議で採択された憲法修正案では「国は人権を尊重し、保障する」という内容を憲法に書き込みました。白書は「新中国成立50年来、中国人民はかつてない全面的かつ真実のそして充分な人権を享有している。国民の生存権と発展権も保障され、国民の生活は貧困レベルから衣食の満ち足りた段階に、更に衣食の満ち足りた段階からいくらかゆとりのある段階に飛躍することを実現した」としました。

　白書は「中国では民主制度の不完全さから生じる問題などが依然として存在している」とした上で、中国経済の発展と社会進歩に伴い、中国の社会主義民主政治はさらに完成されていくと信じている」としました。