「2005年中国人材レポート」は中国人事科学研究院によって発表されたものです。レポートは中国人的資源のエリート層、即ち高級な専門人材の全体状況、政策の沿革、発展の動き、戦略的な目標などを総合的に説明しています。

　中国人事科学研究院政策研究室の李建中主任はこのレポートの主要な編纂者として「ここ数年来、中国政府は人材養成に力を入れ、人材事業が盛んに発展し、人材の数と構造も大きく変化している」とした上で「改革開放政策が実施されて以来、特に90年代以後、中国の人材事業は目覚しい発展を遂げた。中国の人材の数は絶えず増加し、1978年から2003年まで、人材の増加率は7.34パーセントに達した。人材の素質も徐々に高まり、人材養成の状況も大いに改善され、高級な専門人材の養成活動も飛躍的に発展している」と語りました。

　データによりますと、現在、中国の人材の数はすでに8000万人に達しました。この中には専門技術を有する人材、技能免許を持つ人材、企業の経営管理に関する人材、それに農業技術における人材などが含まれています。これらの人々はそれぞれの職場で中国の経済発展と社会進歩のために寄与しています。

　専門家は「人材の供給状況は大いに改善されたが、まだ多くの分野において、特に一部のハイレベルな人材は依然として不足している。現在、中国の29の専門技術分野の中で、ハイレベルな技術人材は5％しか占めていない。先進国と比べて、中国は人材の競争力が低いという問題が存在している」と述べました。

　中国経済の急成長に伴い、ハイレベル人材の不足は更に深刻化してくると見られています。例えば、専門家は「2010年、中国は科学者や技術者などの研究開発人材の需要が400万人以上に達するが、この時80万人から100万人の人材不足が生じる」と予測しました。

この問題に対し、専門家は今後の発展に向け意見を提出しました。中国人事科学研究院の李建中主任は「例えば、人事制度の面で、われわれは国際標準を受け入れ、人材が市場において自主的に職業を選択できるよう便宜を提供する必要がある」と述べました。