日本の内閣が2日公表した2005年度版防衛白書の中で、中国の軍事動向、特に核兵器やミサイル、海・空軍力の近代化によく注意すべきだ、と述べた。防衛白書は、中国の防衛費はこの5年間で約2倍に増え、今年の軍事費総額は2447億人民元(約300億ドル)と、前年に比べ16・5%伸びたと指摘。中国の防衛力が必要と認められる範囲を超えないかどうか、重大な関心を払う必要があるとしている。
だが比較してみると、日本の今年の軍事費は4兆856億円(約450億ドル)と、中国の1.5倍に上る。一方、中国が防衛すべき領土は日本の27倍に達する。中国の防衛力が必要な範囲を超えたと、なぜ言えるのだろうか?
実際のところ、日本政府は早くから「中国の軍事的脅威」をでっち上げ始めていた。小泉純一郎首相の諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」は、昨年9月に公表した報告の中で、「中国の軍事費は絶えず増加し、国防政策は不透明であり、すでに日本周辺地域の軍事的脅威となっている」と述べた。
この点について分析してみると、日本が「中国の軍事的脅威」を誇大宣伝するのは、つまり別のところに意図がある。米国のグローバル戦略と日本のアジア戦略のために、自国の莫大な軍事支出を削減せずに中国の軍備への警戒を強化しようと、口実を作っているのだ。
軍事力からすると、日本の自衛隊の戦闘能力はとっくに「自衛」の必要範囲を超えている。航空自衛隊は最新鋭のF15戦闘機を装備した世界で2つの軍隊のうち1つであり、海上自衛隊の作戦能力は、極東では唯一、米国の第七艦隊に匹敵する。
ソ連崩壊以降、北方からの軍事的脅威が減少しているのは周知のとおりだ。このため日本国内でも、軍事費削減を求める声が出ている。このような状況では、新たな脅威を作り出さない限り、日本政府が今のように強大な軍事力を持ちつづける理由が無くなってしまう。そこで、発展を続ける中国が、日本にとって最も「脅威」に仕立てあげやすく、誇張の対象となるのだ。したがって、日本は機会さえあれば、あらゆる手段を使って中国の脅威を誇張し、中国を仮想敵国に仕立てあげようとする。それは日本が、強大な軍事力を持ち続けることに対する自国民の同意を得るためであり、その意図は、かなり明白である。(編集CS)
「人民網日本語版」
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