【ストーリー】
チアン・ウェン監督が何年もかけてあたためてきた幻想的なラブストーリー。「狂気」「恋」「ライフル」「夢」という4つのストーリーからなっているオムニバス形式の作品です。
「狂気」:1976年、雲南省の村。若くして未亡人となった女性がいました。女性は、亡くなった夫との思い出にすがりつくようにして生きていました。そんなある日、女性が大事にしていた刺繍入りの靴がなくなってしまいます。この靴は、女性にとって大事な思い出の品でした。女性は靴を探し回るなか、ひどく取り乱して木から落ち、狂ってしまいます。
【レビュー】
中国大陸を代表する俳優・チアン・ウェン(姜文)が、自ら脚本・監督・主演をつとめた新作映画。チアン・ウェンにとって、ほぼ10年ぶりとなる監督第3作目です。まず目を引くのは、キャストの豪華さ。女優の周韻(ジョウ・ユン)は、日本の方にはなじみのない名前かもしれませんが、プライベートではチャン・ウェン監督の妻でもあります。『天地英雄(ヘブンアンドアース)』という作品で若い僧侶を演じていた女優というと、ピンと来る方がいらっしゃるかもしれません。それから、房祖名(ジェイシー・チェン)。
ジャッキー・チェンの息子としても有名ですが、父親に負けず劣らず、最近は、俳優や歌手として大活躍しています。このほかにも、ベテラン俳優の黄秋生(アンソニー・ウォン)や陳冲(ジョアン・チャン)などが共演しています。
先月開催された第64回「ヴェネチア国際映画祭」のコンペティション部門にも出品され、高い評価を得ています。日本で公開されたら、ぜひ劇場まで足を運んでください。
(編集:ミン亦氷) 1 2 3
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