岳夏の曲はポップスがメインですが、R&Bやジャズ、クラシックなどの要素も巧みに取り入れています。どれも、聞き応えのあるいい作品ばかりで、ほとんどが本人の作詞・作曲です。
このファーストアルバムは、彼女が書いた小説の世界をイメージしたアルバムとなっています。
「このアルバムに収録されている曲は、私が17歳の時に書いた小説『水藍色的城堡(水色の城)』からインスピレーションを得て作りました。その小説は30万字ぐらいの長編小説で、内容は自分の実体験を織り交ぜたものです。ある大学生が、芸術や愛を求めてさまようストーリー。せつなくて、ロマンチックな物語です」(岳夏)
本人によると、今回のファーストアルバムをつくるために、小説に書かれたエピソードの大体5分の1を使ったそうです。残りはまた、次回作以降をつくるとき、小出しにしていくそうです。
<お勧めの曲>
『愛[尓]愛自己(自分のことより君を愛してる)』:
非常にせつないラブバラードです。恋に落ちたら、男性よりも女性のほうが恋に夢中になってしまうものです。この曲は、そうした「自分のことよりもあなたのことが大切だ」という女心を表現した一曲です。
『漫長的十二公里(長い長い12キロ)』:
「この曲はウィーンで作ったもの。ウィーンでの生活をはじめたばかりの頃、ある人に「ウィーンの地下鉄は24時間だ」とだまされて、夜遅くまで遊んでいました。ところが、帰ろうとしたら地下鉄はないし、タクシーを拾うお金もなくて、歩いて帰りました。深夜1時半ごろから夜明けまで長い距離を歩いて。寒くて、おなかもペコペコで……ひどい経験でした。アパートに帰ったとき、この曲を書いたんです」(岳夏)
<曲目>
1. 我不願做第三者(2番目の彼女になりたくない)
2. 愛[イ尓]愛自己(自分のことより君を愛してる)』
3. 不想離開[イ尓](君と別れたくない)
4. 一瞬間両個世界(一瞬で変わる)
5. 喜歓有[イ尓](君が好き)
6. 可愛滴(かわいいしずく)
7. 古城堡(古い城)
8. 給我幸福(幸せをください)
9. 漫長的十二公里(長い長い12キロ)
10. 架着雲彩飛回家(雲に乗って、家に帰ろう)
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