今年、北京の冬は例年より寒いそうです。夜の最低気温は零下10度前後まで下がり、まさに「真冬」といった感じです。こんな寒い夜は、友だちや家族と一緒に語らいながら、羊の肉を使ったシャブシャブ「シ刷羊肉」を食べるに限ります。温かい鍋を囲めば、寒さもひとっとびです。
さて、今日の中国民族音楽は、広西チワン族の民謡をお楽しみいただきましょう。
中国西南部の広西チワン自治区に住んでいるチワン族は昔から歌が上手な民族として知られています。チワン族の村に入りますと、あちこちで、チワン族の独特な美しいメロディが聞こえます。チワン族の人々の生活はあまり楽とは言えませんが、チワン族の音楽からは、人々の心の豊かさや幸せを感じることができます。では、今日まずお聞きいただきますのは、広西少数民族合唱団が歌ったチワン族の民謡「壮郷美(美しいチワン族の村)」です。チワン族の人々が故郷の美しい山河を讃えて歌ったものです。
壮郷美
今、お聞きいただいたのは広西少数民族合唱団が歌ったチワン族の民謡「壮郷美(美しいチワン族の村)」でした。
先ほど紹介したように、チワン族の人々はみんな歌がじょうずです。チワン族でもっとも尊敬されている神様は、歌の神様・劉三姐です。劉三姐にかかわる伝説や恋の物語はかなり多く、1970年代、これらの伝説を元につくられた映画「劉三姐」は全国で一大センセーションを巻き起こしました。特に、この映画の主題歌は全国で大ヒットし、多くの人々に愛され続けています。続いてお送りしますのは、この映画「劉三姐」の主題歌「劉三姐」です。主人公・劉三姐が知恵比で金持ちを打ち負かした場面を描いています。
劉三姐
中国民族音楽、この番組は北京のスタジオから黄競がお送りしています。今お聞きいただいたのは、チワン族の民謡を元にアレンジした「劉三姐」でした。
毎年の旧暦三月三日は、チワン族の人々にとって最も重要な祝日「歌比べ」の日です。この日、チワン族の人々はきれいな民族衣装を着て、村の広場で盛大な歌比べを行います。この歌比べは朝から始まり、夜を徹して続けられます。特に夜の歌比べには多くの若者たちが繰り出し、若い男女たちにとっては出会いの場にもなっています。だから、この歌比べの祭日は、「チワン族の恋人の日」とも言われています。では次にお送りしますのは「亮了天(夜が明けた)」です。この曲はチワン族の若い男女が、夜に歌比べをしている楽しい情景を表現しています。
亮了天
お聞きいただいたのはチワン族の民謡「亮了天(夜が明けた)」でした。
今日の中国民族音楽はチワン族の民謡を特集しました。最後にチワン族の民族楽器・馬骨琴の演奏で「壮郷春暁(春の朝)」を聞きながらお別れしましょう。この曲は楽しいメロディーでチワン族村の春の美しい光景を表現しています。それでは来週まで。ご機嫌よう、再見!
壮郷春暁
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