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民族楽器
   2005-12-23 14:43:09    cri

 皆さんご存知のように、中国は56の民族からなる多民族国家です。どの少数民族も、それぞれ独特の歴史と文化を持っています。

 各少数民族の文化がもっとも顕著に現れているのが、音楽です。今日の中国民族音楽は、少数民族に伝わる、さまざまな楽器で奏でた音楽を特集します。

     

 今日まずお送りしますのは、中国・西南部に暮らすチワン族の音楽「壮郷春早(チワン族村の春の朝)」です。この曲に使われているのが、チワン族の民族楽器「馬骨胡」です。馬の骨で作られた胡琴なので、「馬骨胡」という名前が付けられています。馬骨胡の音色は高らかで明るく、耳に心地よいのが特徴です。チワン族に古く伝わる伝統劇・チワン劇の主要な伴奏楽器として広く使われています。

 馬骨胡は豊かな表現が可能な楽器で、ここ数年、民族音楽のコンサートなどでよくお目見えするようになっています。

 お聞きいただいたのは、チワン族の民族楽器・馬骨胡の演奏で、「壮郷春早(チワン族村の春の朝)」でした。

     

 続いてお送りしますのは、四胡という楽器による「歓楽的草原(楽しい草原)」という曲です。四胡は蒙古族のほか、東北地方や華北地方に暮らす漢族のあいだで広く使われている弦楽器です。その音色は非常に美しく、蒙古族の民族舞踊の伴奏楽器として使われています。今日ご紹介する「楽しい草原」という曲は蒙古族の民謡を元に作られたもので、お祝いの日、蒙古族の遊牧民たちが歌ったり踊ったりしている楽しい場面をイメージしています。曲は3つの部分から構成されています。まず、前半の抒情的な美しいメロディーは、草原の上に広がる青空や、白い雲のような羊の群れなど、ゆったりした情景をイメージさせてくれます。続いて、中盤は、うきうきするような軽快なリズムに変わります。ここでは、遊牧民が馬に乗って広々とした草原を駆け抜ける様子を表現しています。曲の最後後半では、歌のようなメロディーによって、草原で暮らしている遊牧民たちの幸せな生活ぶりを表しています。    

 中国民族音楽、この番組は北京のスタジオから黄競がお送りしています。今お聞きいただいたのは、四胡という楽器でかなでた蒙古族の音楽「歓楽的草原(楽しい草原)」でした。

      

 続いてお送りしますのは、フールースーという楽器による音楽「列哨」という曲です。フールースは中国西南部雲南省のに暮らすタイ族、ワ族などの少数民族のあいだでよく使われている民族楽器です。この楽器は、半分に切った葫蘆(ヒョウタン)を使って作ります。長さの違う3本の竹管をひょうたんに差し込み、竹管の先には銅で作ったリードを付けます。フールースーの音色はしなやかで美しく、演奏者の感情を表現しやすいと言われています。特にタイ族では、若い男女が愛の告白をするときに、このフールースーをつかうことがあるのだそうです。これからお聞きいただく「列哨」という曲も、恋する気持ちを表現したものです。     

 お聞きいただいたのは、中国西南部の少数民族に伝わる民族楽器・フールースーによる「列哨」という曲でした。

     

 今日の中国民族音楽は、少数民族の民族楽器で奏でた音楽を特集しました。最後にご紹介するのは、月琴という楽器による「オロチョン族の篝火」です。月琴は、イ族・ミャオ族・ブイ族の人々に好まれている民族楽器です。その音色は清らかで美しく、メロディーのなめらかな曲や舞曲の演奏に最も適しています。この曲は、中国東北部の少数民族・オロチョン族の人々が篝火を炊いて、歌ったり踊ったりしている楽しい場面を表現しています。それでは、来週の時間まで、ごきげんよう。さよなら。再見。    

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