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オリンピックイヤーを迎えた北京
   2008-01-11 11:27:53    cri

 中国での新暦の新年は3連休ですが、今回は30日から元日までの3日間でした。中国では、新暦の新年より旧正月・春節を大々的に祝いますので、今の北京の様子は普段とあまり変わらないと思います。もちろん、オリンピックを目指したビルディングの建設や地下鉄の工事などの音が響いています。

 町を行くバスのボディーには、オリンピックのPRが描かれていますし、街角の看板などにもオリンピックの文字が氾濫しています。連休期間中はすごく寒かったのですが、町中は人がいっぱいで、深夜まで道路が渋滞しました。 

 特に大晦日の夜、北京西側の中華世紀壇では、およそ4000人が参加して「オリンピックイヤーを迎える」イベントがありました。この中華世紀壇は、2001年7月に、北京オリンピックの招致成功を祝うイベントが行われた場所でもあります。

 この夜は、マイナス5、6度の寒さの中で、有名な歌手やダンサーが広場で、歌や踊りを披露してオリンピックイヤーを祝いました。そして、午前零時になりますと、観客から歓声が上がる中、会場の大型照明装置のスイッチが入れられました。周りの建物をバックに「オリンピックを楽しく迎え、北京を祝福する」という巨大な文字が現れました。これと同時に、会場の北東側にある中華世紀鐘という巨大な鐘の前で、中国初の宇宙飛行士である楊利偉さん、オリンピックの開会式と閉会式の演出を担当する映画監督のチャン・イーモウ(張芸謀)さん、オリンピックの中国初の金メダリスト許海峰元選手、それに香港のタレント・ジャッキー・チェンさんらが次々に新年の鐘を撞き、北京がオリンピックイヤーを迎えたことを告げました。最後に、ジャッキーチェンさんがリードして、会場全員が「We are ready」(準備は整った)という北京オリンピックのテーマソングを合唱しました。今日1月4日で、オリンピック開幕まであと217日になりました。これからは日ごとにオリンピックの気分が高まってくると思います。

 一、オリンピックの競技場

 37ヶ所のオリンピックの競技場のうち、31ヶ所が北京にあります。そのうち、12ヶ所の競技場が新たに作られた競技場です。去年のうちに、ほとんどの競技場が完成して、残るは「鳥の巣」と愛称で呼ばれるメイン会場の国家体育場だけになりました。この国家体育場はスイス、イギリス、中国が共同でデザインしたもので、外見はまさに鉄骨で組んだ「鳥の巣」です。「鳥の巣」のデザインは一目見ただけでも印象に残るシンプルなもので、これまでにない独創性と実用性を誇りとしています。

 12月中旬に、私はメイン会場「鳥の巣」の工事現場へ取材に行ってきました。鉄骨で組まれた巨大な建物はもう出来上がっているようで、観客席の組み立ても始まっていました。また、空中に設置されるテレビ中継用のレールの溶接工事も進められていました。陸上競技のトラックの整備はこれから行われる様子でした。

 鳥の巣の建設工事に当たっている作業員は最も多い時で6000人もいるということです。何人かの作業員に話を聞きましたが、みんな鳥の巣での仕事を楽しんでいて、誇りに思っています。話を聞いた一人、溶接を担当する丁さんは「鳥の巣」で2年、仕事をしています。毎日8時間半のきつい勤務ですが、収入は月々5000元ぐらいだと話していました。日本円にしてだいたい7万7500円ぐらいですね。これは北京市民の平均月収の1.6倍に当たる額です。まさにオリンピック景気ですね。

 二、地下鉄の建設

 北京市はオリンピックに向けて、地下鉄の建設を進めていて、全国的な話題になっています。去年10月上旬に、北京市の南北を貫く地下鉄・5号線が運転を開始しました。5号線の車両、駅などの施設は全国の地下鉄の最先端を行くもので、運転開始のことは日本のNHKに当たる中国中央テレビで全国に紹介されました。つい最近、私も5号線に乗ってみました。

 乗ってみて、とても感動しました。まず、駅のことです。私には、5号線の駅は地下鉄の駅というより、空港のターミナルに近いモダンな感じがしました。ステンレスの車体もなかなか洗練されています。従来の地下鉄の車両はクーラーつきのものが少なく、多くは扇風機を使っています。でも、この5号線の車両はすべてクーラーつきのもので、走行音が小さく、車内がとても静かです。車内に複数の薄型モニターが設置されていて、オリンピック開催期間中は、テレビ中継で競技を観戦できます。こうした施設の中で、最も感動したのは、なんと走行中の車内で、携帯電話がかけられるということでした。同僚の携帯に電話してみたら、本当に通じました。驚きました。

 三、大気汚染の整備

 大都会北京は、大気汚染の心配がされています。北京市は、オリンピックの誘致が決まる以前から、大気汚染対策に取り組んできました。今年はいよいよ「オリンピックイヤー」を迎え、よりいっそう汚染対策を進めていきます。去年6月1日からは、北京市を走っているバスは汚染物質の排出が少ない燃料を使うようになりました。また、「一年に一日だけでも車を運転しない」というキャンペーンを行っています。

 今月5日、大手鉄鋼会社・首都鉄鋼グループは、35年間稼動してきた4番高炉を使用停止することを決めました。同時に生産規模も、元の840万トンから、その半分にあたる420万トンに削減することを明らかにしました。

 今後、大量の温暖化ガスを排出する企業を郊外に移転したり、暖房に関し省エネ改善を行ったりするほか、古いバスやタクシーを新調することなどを計画しています。さらに、工事現場では埃を立てないようにするなど作業マナーの改善に取り組んだり、緑化を推進したりする方針です。こうした取り組みにより、これから北京では青空が広がる日がどんどん増えていくことが期待されます。


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